入館10万人突破記念 朝鮮人被爆者の証言などを上映 岡まさはる平和資料館

上映の前にあいさつをする園田理事長(奥)=長崎市桜町、県勤労福祉会館

 NPO法人岡まさはる記念長崎平和資料館(長崎市西坂町)の入館者が累計10万人を突破したことを記念したビデオ上映会が24日、長崎市桜町の長崎県勤労福祉会館であった。
 同館は1995年10月に開館し、先月11日に10万人に達した。朝鮮人被爆者の実態調査に取り組んだ牧師、故・岡正治氏の活動を紹介する資料などが展示されている。同館によると、近年の年間入館者数は約4千人前後で推移している。
 24日は、同館が所有する資料のうち、岡正治氏や、遺志を継いで資料館を開いた故・高實康稔氏が語る映像や、朝鮮人被爆者2人の証言などを編集した約2時間のビデオを流した。集まった市民ら約30人は真剣な表情で見入っていた。
 同館の園田尚弘理事長は「近年は高校生など若い世代の来館が少ない。貴重な映像資料などは、きっと訪れた人の心に残る。今後は特に若い人へ事実を伝えることが、資料館の使命」と話した。

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