【飛距離を実測】シマノ「16アンタレス」を2年半使ったインプレ その存在感と圧倒的な飛距離で、シマノの最高峰に君臨するベイトリール「アンタレスDC」。今回は、ルアーの種類別に飛距離を実測しながら2年半使いこんだアンタレスDCをインプレします。

アンタレスDCを語りたい。

こんにちは! むっちんです。今回は、シマノのベイトリール「アンタレスDC」をインプレしたいと思います。

もともとアンタレスシリーズが大好きで、このアンタレスDCもかれこれ2年半ぐらい使ってきました。

この2年半で感じた“アンタレスDCのリアル”をお届けします!

アンタレスDCの飛距離を実測!

いったいどれぐらい飛ぶの? という疑問も多いかと思ったので、アンタレスDCの飛距離を実測してみることに。

今回のタックルセッティングは、ロッドがシマノのポイズングロリアス 174MH、糸がフロロカーボン14ポンドです。

飛距離の計測には、「デプスチェッカー」を用います。ルアーを投げて糸フケを巻き取ったところから、デプスチェッカーで計測を開始。

各ルアー10投ずつ投げていきます。

アンタレスDCのブレーキシステムは、内部ダイヤルと外部ダイヤルを用いて調整します。

今回の計測では、巻いているラインに合わせて、内部ダイヤルをフロロカーボンモード(FL)に固定しました。

外部ダイヤルは、ルアーごとに“バックラッシュしないギリギリのセッティング”を事前に把握しておき、このセッティングで計測を実施。

ちなみに、当日は向い風約2メートルのフィールドコンディションです。さて、どれぐらいぶっ飛ぶのでしょうか?

バイブレーション

まずは、もっとも飛ぶルアーのひとつ、バイブレーション(重さ18.5グラム)です。

外部ダイヤル0(最弱)のセッティングでキャストした結果、飛距離は56~63メートルでした。

後半にルアーが失速せず伸びる印象で、今回試したルアーの中ではキャストフィールが一番気持ちよかったです。

高比重ワーム

次は、高比重系ワーム(重さ19グラム)のノーシンカーバックスライドリグです。

外部ダイヤル3のセッティングでキャストした結果、飛距離は33~37メートルでした。

どのキャストでも安定感した飛距離を出してくれ、バイブレーションと同じく後半にもう一伸びしている印象です。

スピナーベイト

多くのバスアングラーが使うであろう、1/2オンスのスピナーベイトです。(ヘッドの重さが1/2オンスなので、全体重量が1/2オンスではありません)

外部ダイヤル4のセッティングでキャストした結果、飛距離は25~29メートルでした。

風の影響を大きく受けることもあり、飛距離はイマイチな結果に。最後のひと伸びは感じられないものの、バックラッシュしないのは“さすが”といったところでしょうか。

ヘビーキャロライナーリグ

14グラムのシンカーを三又式にセットした、ヘビーキャロライナリグです。フックにはクロー系ワーム(重さ4グラム)を刺します。

外部ダイヤル2のセッティングでキャストした結果、飛距離は48~54メートルでした。

バイブレーション同等にキャストフィールは最高です。ヘビキャロに慣れた琵琶湖アングラーの方なら、もっと飛ばせると思います。

ビッグベイト

ウエイトはあるものの、意外と飛距離が伸びないリップ付きの3連結ビッグベイト(重さ31.5グラム)です。

外部ダイヤル4のセッティングでキャストした結果、飛距離は35~38メートルでした。

重さ自体もあるので安定感して飛んでいく感じで、ストレスなく投げられました。

巻き心地はヌメヌメ

シマノ独自のマイクロモジュールギアをマグネシウムフレームに搭載したためか、巻き心地は非常に滑らかです。

滑らかな巻き心地だからこそ、わずかな違和感も感じ取れ、ルアーの振動も明確に伝えてくれます。

しかし、滑らかであるがゆえに、メンテナンスをせずに使い続けていると早い段階でノイズが出ます。

耐久性は文句なし!

アンタレスDCを約2年半使い続けていますが、今のところ不具合はありません。

アンタレスDCの耐久性もさることながら、毎釣行後の手入れを欠かさずにしている効果もあるでしょう。

そのおかげで今も、買ったばかりのような最高のコンディションを保ってくれています!

アンタレスDCに合わせるロッドは?

1/2オンス以上の重めのルアーを遠投させるために、Mクラス以上のロッドにあわせることが大半です。

とくに相性が良かったのは、7フィート超のMHクラスのロッド(ポイズングロリアス 174MH)でした。

すこし強め・長めのロッドと組み合わせてヘビーバーサタイルなセッティングで使うのがおすすめです!

19アンタレスとの使い分け

アンタレスDCと”似て非なるもの”として、19アンタレスの存在があります。

19アンタレスも使用していますが、アンタレスDCが苦手とする軽量ルアーを扱いやすいことが特徴です。

そのため、1/2オンス以上の使用頻度が高い場合はアンタレスDC、それ以下のウエイトがメインになる場合は19アンタレスをセレクト。

ただし、アンタレスDCが「軽いルアーを投げられない」というわけではないので、あくまでも“使用頻度”を考えて使い分けています。

▼19アンタレスをインプレした記事です

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アンタレスDCの弱点

軽いルアーは苦手

前述したとおり、軽いルアーを苦手としています。試しに1/4オンスのジカリグ(ワームは約4グラム)を用いて、19アンタレスと飛距離の比較をしてみました。

同じロッドを使い、糸をフロロカーボン14ポンドで揃えて10投してみたところ、アンタレスDCが28~33メートル、19アンタレスが34~37メートルという結果に。

数字でみるとわずかな差かもしれませんが、キャストフィールは19アンタレスが圧倒的に勝っています。

冬は良く冷える

これは「歴代アンタレスシリーズの伝統」ともいえるデメリットですが、冬は異常に冷たいです。

しかし、冬こそバスの越冬場(深場)までルアーを届けるために、遠投能力に優れているアンタレスDCが欠かせないのです……。

時には手がかじかむこともありますが、カイロで手を暖めながら釣りをしています。

ヘビーバーサタイルの極みか!?

アンタレスDCを一言で表すと、「ヘビーバーサタイルの極み」だと思います。

大型ルアー専用のように言われることもありますが、中量級以上のルアーならその遠投性能を遺憾なく発揮してくれます。

ストロングスタイルを好むバスアングラーの方は、ぜひ手に取ってみてくださいね!

画像提供:むっちん

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