厚労省職員46%が「パワハラ・セクハラを受けた」 官僚OB岸博幸氏がこのデータに「成果を出してから文句言え!」

厚労省の若手職員が訴える過酷な労働環境やセクハラ・パワハラが横行する実態を、『まず政策で成果を出せ』と切り捨てた「グッド!モーニング」コメンテーターの岸博幸氏に疑問の声が上がってます。

視聴者からは「パワハラのニュースでさらにパワハラ発言」「官僚OBがこの程度の意識」といったコメントが寄せられていました。

26日、厚生労働省の20〜30代職員を中心としたチームが、省内の働き方や組織改革の提言を発表しました。厚労省の過酷な労働環境については、

「厚生労働省に入省して、生きながら人生の墓場に入ったとずっと思っている」
「毎日いつ辞めようかと考えている。毎日終電を超えていた日は、毎日死にたいと思った」
「仕事自体は興味深いものが多いと思いますが、このような時間外・深夜労働が当たり前の職場環境では、なかなか、一生この仕事で頑張ろうと思うことはできない」

といった悲痛な声が上がっているといいます。

また、パワハラ・セクハラも横行しており、職員約3800人に実施したアンケートでは46%が「パワハラやセクハラ等を受けたことがある」と回答しているようです。

こうした厚労省の労働実態を27日、テレビ朝日系「グッド!モーニング」にて報道。しかし、元経産官僚でコメンテーターの岸博幸氏はこうした訴えを、

『働き方改革は必要だと思いますが、厚労省の若手の人たちはこういった事を世間に出して何がやりたいんですかね?』

とバッサリ。そして、

『まずやるべきは政策』

『それより自分たちの改革を一生懸命訴えているのは本末転倒』

『まず政策で成果を出せよと。それから次に言えよ』

としていました。

こうした岸氏の発言に、視聴者からは「この発言こそパワハラ」といった意見が寄せられています。

Twitterなどでは、

「グッドモーニング の岸博之のコメント聞いて朝から胸糞悪くなった。生命の危険を感じているから声を上げているのに、まずやるべきは政策の改革で自分たちの権利を守るために声を上げるべきではない? こういう根性論親父がいるから若手が疲弊してるんでしょうが。がっかり」

「ちょっと岸さんの意見には賛成できなかったなぁ。世代の違いもあるのかもしれないけど、厚労省だろうが企業だろうが自分の労働環境をよくすることの何が悪いんだろう?」

「官僚OBがこの程度の意識なら、働き方改革なんて未来永劫不可能だし世の中からパワハラがなくなることもないな、と確信した」

「岸博幸のコメントは酷いな。ブラック職場を改善しようとしている厚労省に、そんなのは我慢しろと。政策作れと。まさにパワハラ。労働環境を改善するのが、先に決まってるだろうが」

「厚労省のパワハラのニュースのコメントで、さらにパワハラ発言文句を言う前に結果出せよだそうです。結果って何? 厚労省の職員は頑張ってないってこと? パワハラのお手本のような方ですね」

といったコメントが多数寄せられていました。

厚労省に限らず、一般企業においても成果が大事なのは当然の事とはいえ、過酷な労働環境では思ったような成果が出せないという事もあるでしょう。こういった訴えに対し「成果をだしてから言え」と時代錯誤な発言が出てしまうのは残念でなりません。(文◎絹田たぬき)

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