【バレーボール】〈夏コラム③〉マルチプレーヤー・小出捺暉の挑戦

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小出は慶大の中心人物の一人だ

秋季リーグ戦開幕まであと10日だ。大阪・長野での合宿を終えた慶大バレー部。2カ月に及ぶ「負けられない戦い」に向け、最終調整の段階に入った。コラム連載企画第3弾の今回、この夏、挑戦を続ける小出捺暉(環2・駿台学園)に迫る。

白ユニホーム時代の小出

小出は、1年次の春季リーグ戦、その初戦にスタメンで出場。当初から「バレーをよく知っているし、動き方も理にかなっている。守備の要として安心して見ていられる」(宗雲健司監督)と期待を寄せられた彼は、デビュー戦以来常にコートに立ち続け、今では慶大に欠かせない選手となっている。

そんな小出は、大学2年目の今年、挑戦の日々を過ごしている。

早慶定期戦にはLiとして出場した

春季リーグ戦、慶大はなかなか歯車がかみ合わず、勝利から遠のいてしまった。結果、1部・2部入替戦にも敗れ、無念の2部降格。慶大は、大きな変革に迫られた。そこで踏み切ったのが、選手のコンバートだった。小出は、スパイク、ブロック、サーブをしない、守備専門のリベロ(Li)に転向。入替戦のわずか2週間後、新布陣で臨んだ早慶定期戦では、慶大は伸び伸びとしたプレーを展開し、大学王者ワセダと互角の戦いを繰り広げた。「スパイカーのときに見えなかった部分が、Liになったことで後ろから見えるようになった」。小出個人、そしてチームに、新たな可能性を感じさせる試合となった。

砂上でサーブを放つ小出

そしてもうひとつ、小出が新しく挑んだものがある。それが、ビーチバレーボールだ。東日本大学選手権の1週間後、小出は鵠沼海岸へ。U21世界選手権で17位の成績を残した安達龍一(環1・洲本)とのペアで、関東大学ビーチ選手権に出場した。Li転向とは打って変わって、2人で戦うビーチでは、サーブやスパイク、レシーブ、トスと、両選手がフル回転しなければならない。小出は、直射日光や風など慣れない環境に苦戦するも、終始持ち前の守備力を発揮し、全日本大学ビーチ選手権の出場権も獲得した。

「正直、すごく大変ですね」。小出は、日焼けした顔に苦笑いを浮かべながら、こう話した。午後からの部の練習を前に、朝から安達とビーチの練習に取り組んだり、将来WSとして復帰することも視野に、スパイクの練習を続けたり、とハードな毎日を送っているようだ。「これからもしっかり何でも臨機応変に対応できるように、頑張って練習します」。そう宣言する小出は、実に頼もしかった。慶大を代表するマルチプレーヤーとして、小出はこれからもコートに立ち続ける。

(記事:藤澤薫)

◇連載企画◇ 「挑戦の夏」

――この夏、新しく挑戦してみたいことはありますか?

今新しくやりたいことは特にないので、今まで以上にバレーボールに全力で取り組みたいと思っています!

◇プロフィール◇

小出捺暉(こいで・なつき)

1999年4月6日生まれ/環境情報学部2年/駿台学園高/身長183センチ/最高到達点326センチ/WS/背番号23

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