警官の破廉恥行為相次ぐロシア、大統領報道官「警官も市民」

 

クラスノダール地方

 ロシア南部クラスノダール地方ビチャゼボで29日までに、未成年の女子ビーチバレーボール選手を強制して性関係を持ったとして警官2人が逮捕された。タス通信などが伝えた。ロシアでは中部エカテリンブルクで警官3人が売春婦の女性を警察車両に連れ込み暴行した疑いで拘束されたばかり。 

 警察への批判が強まっているが、ペスコフ大統領報道官は独立系ニュースサイト「メドゥーザ」に対し「忌まわしい犯行だが、警官と結びつけるべきではない。犯罪を行ったのは市民で、市民が別の市民に対し許されない行為を行ったと言うことだ」と語った。 

 被害に遭った女子選手の名前などは明らかにされていないがモスクワ州在住の17歳で、ビーチバレーの試合のため同地を訪れていた。ロシア代表のメンバーとの報道もある。 

 捜査委員会の調べなどによると、逮捕された2人を含む警官3人は女子選手と別の男性との不法行為を見つけ2人を脅迫。男性を解放したものの、女子選手を脅し、罪に問わないことを条件に強制的に性関係を持った疑いが持たれている

 女子選手が後に、コーチに事実を打ち明けたことから犯行が発覚。地元警察は3警官の解雇を決め、警察署長が解職された。ビチャゼボを管轄するアナパ市のユーリー・ポリャコフ市長は「事件を隠蔽することはできないし、誰も黙ったりはしない。しかし、こうした忌まわしい行為があっても市の警察全体に汚名を着せることがあってはならない」と強調した。 (共同通信=太田清)

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