草の根おもてなし30年 いさはや国際交流センターが記念イベント 1日まで諫早図書館

活動の軌跡を紹介するいさはや国際交流センターの設立30周年記念イベント=諫早市立諫早図書館

 草の根で留学生との交流に取り組んでいる諫早市の民間団体「いさはや国際交流センター」が来年設立30年を迎えるのを前に、活動の軌跡を紹介する記念イベントが29日、同市東小路町の市立諫早図書館で始まった。9月1日まで(各日午前10時~午後4時)。
 同センターの前身、旧西彼多良見町ホームステイ協会は1990年8月設立。国が全国自治体に一律1億円を交付した「ふるさと創生事業」の一環で、当時、町内のコンピューター会社に勤めていた外国人研修生と交流する目的だった。
 その後、同町国際交流協会に改称され、2005年の市町合併で現在の名称に。活動の柱は、留学生らを会員宅に受け入れるホームステイ。家庭料理でもてなすほか、長崎原爆資料館などでの平和学習、高校生との交流など、希望に沿ったプランで対応している。
 イベントでは交流の様子を収めた写真や各国独特の土産品、民族衣装を展示。絵本の読み聞かせ(30日午前10時半、午後1時半)や青年海外協力隊の話(31日午前10時半)、留学生の民族衣装ショー(9月1日午前10時半)で節目を祝う。
 1991年から事務局を務める岩本頼子さんは「幼い時期から国や人種、肌の色などの違いを知り、相手を認める心やコミュニケーションの手段として外国語を学ぶ大切さを身に付けてほしい」と話す。
 同センターは今年から、諫早市内の古民家など和の魅力を打ち出した「おもてなし」事業も開始。留学生が和服を身に着け、プロカメラマンによる写真撮影は好評。30周年記念誌も近く刊行予定。

© 株式会社長崎新聞社