【岩手県知事選】現職と新人の一騎打ち|現職 達増拓也氏 VS 新人 及川敦氏

8月22日に告示された岩手県知事選挙には、立憲民主・国民民主・共産・社民の4党が推薦する現職の達増拓也(たっそ たくや)氏(55)、自民党の推薦・公明党県本部の推薦する新人の及川敦(おいかわ あつし)氏(52)の無所属2名が立候補しました。投開票は9月8日に行われます。
8年振りの選挙戦となった今回は達増県政の是非が主な争点と考えられます。

選挙ドットコムでは岩手県知事選の各候補者にアンケートを実施しました。期限までに回答のあった候補からの回答内容を掲載しています。

【候補者アンケートの回答項目】
1、なぜ他の政治家ではなくて「岩手県知事」に立候補するのか
2、スローガン、キャッチコピー
3、重要課題認識
「岩手県が抱える問題の中で最も深刻な課題は何か?」
「それに対してどう取り組むのか?」

震災復興から幸福を守り育てる「希望郷いわて」を実現したい。現職 達増拓也氏

達増氏は1964年岩手県盛岡市出身、東京大学法学部卒業。外務省に入省し、大臣官房総務課課長補佐等を歴任しました。入省後に米国ジョンズ・ホプキンス大学国際研究高等大学院修了しています。1996年から衆院選から4期連続当選し、予算委員、憲法調査会委員、文部科学委員、財務金融委員、経済産業委員・理事、商工委員・理事、安全保障委員・理事、外務委員、法務委員・理事、青少年問題特別委員会理事、災害対策特別委員会理事等を歴任してきました。

2007年から岩手県知事選に3期連続当選し、今回は4期目への挑戦となります。

達増氏の掲げる政策は?

達増氏は「幸福を守り育てる希望郷いわて」をスローガンに以下の政策を掲げています。

岩手県知事選挙 選挙公報

今こそ岩手県を変えて、身近で明るい親しみの持てる県政を実現させたい。新人 及川敦氏

及川氏は1967年岩手県八幡平市出身、慶應義塾大学商学部卒業。岩手銀行、衆議院議員公設第一秘書を経て、1995年に盛岡市議選に初当選し1期務めました。1999年には岩手県議には立候補・初当選し以降3期務めています。

これまで盛岡市立厨川小学校、厨川中学校、盛岡北高等学校PTA会長等を歴任してきました。現在は久昌寺保育園園長、学校法人撫子学園理事長を務めるほか、社会福祉法人撫子会の常務理事、社会福祉法人北杜会(南仙北保育園)の理事、社会福祉法人アイリス会(アイリス保育園)の評議員なども務めています。岩手県知事選には今回が初めての立候補です。

及川氏の掲げる政策は?

及川氏は「岩手県を変えるのは今です!!」をスローガンに以下の政策を掲げています。

岩手県知事選挙 選挙公報

【及川敦氏からの候補者アンケートの回答】

1、これまで盛岡市議会議員、岩手県議会議員を務め、このままの県政運営でいいのかといった疑問を持ち続けていた。県民所得、医師の偏在など地域間格差が拡大する中、県として何ができるのか。国、市町村と良好な関係をつくることで多くの課題を解決しなければならない。
今の知事は一人の政治家に近過ぎ、偏った政治姿勢が目に余る。いたずらに国の姿勢、外交、防衛問題等で国批判を繰り返す。そうした姿勢を続けることが岩手県の、岩手県民のためになるのか、そうした疑問と危機感から知事を変えなければならないと考えた。さらに、無競争を続けていいのか。県民の皆さんに選択肢を示さなければならない。私は国とも市町村とも良好な関係を築ける。

2、県政を変える。身近で、明るい、親しみのある県政をつくります

3、課題:医師の偏在、県民所得、教育環境などの格差の解消
課題にどう取り組むか:医師の偏在についてはまず、基本的な意思の充実のための医師確保。さらには全国一多い県立病院では医師の偏在が大きく、周辺部の病院への勤務経験が実績として、評価の対象にするなどの何らかのインセンティブを導入することでやりがいを醸成する。また、課題であり続ける県北沿岸、また県南県央の周辺部の振興策が必要。特にも有名無実化している県北沿岸進行本部を部局化することで実行力を発揮する。さらに拡大する県民所得も企業誘致を実現することで、雇用の場の確保と所得の上昇に繋げていきたい。学力についても経験の豊富な教師を沿岸県北地域に配置するなど教育環境の現場を充実させる必要がある。

復興需要終了後の地域経済の活性化に向けた政策の推進。新たなコミュニティーの形成支援、貧困対策、見守り支援などの長期的な支援の継続。水産業を中心とした地場産業の再生支援、減少する水揚げ高への対応。新商品開発などによる販路拡大などが課題。いずれ、復興期間終了後の財源確保が重要であり、そのためにも国との良好な関係の構築が必要。

© 選挙ドットコム株式会社