横浜M遠藤と渡辺、五輪代表へ生き残り懸け U―22北中米遠征に参加

横浜F・マリノスMF遠藤渓太(左)、横浜F・マリノスMF渡辺皓太

 サッカーJ1横浜F・マリノスのMF遠藤渓太(21)=横浜市出身=とMF渡辺皓太(20)=川崎市出身=が9月2日から11日まで、2020年東京五輪を目指すU―22(22歳以下)日本代表の北中米遠征に参加する。五輪本番まで1年を切り、選手選考もいよいよ本格化。ともに生き残りを懸けて「限られたチャンスの中でインパクトを残したい」(遠藤)と強い覚悟で臨む。

 遠藤は3月のU―23アジア選手権予選(ミャンマー)以来の代表招集となる。昨年のアジア大会(インドネシア)で日本の銀メダル獲得に貢献するなど国際舞台の経験豊富な選手だが、「外国のチームと戦うのは久しぶり。Jリーグとは違ったものを感じられたら」と新鮮な喜びを口にする。

 昨年のYBCルヴァン・カップで「ニューヒーロー賞」を獲得したサイドアタッカー。プロ4年目の今季は所属クラブで外国人選手と激しいレギュラー争いを繰り広げ、さらなるレベルアップを図る。

 8月31日のリーグ第25節・ガンバ大阪戦(ニッパツ三ツ沢球技場)では、途中出場ながらプロ初の2試合連続得点をマークして好調をアピール。「(先発できなかった)悔しい気持ちを力に変えようと思ってピッチに入った。結果を残せて良かった」と振り返る。

 渡辺は165センチと小柄ながら攻守に豊富な運動量を誇り、6月の南米選手権の日本代表メンバーにも選ばれた有望株。当時はけがの影響で国際Aマッチ初出場を逃したが、「あの時より確実にコンディションは上がっている。もう一回チャンスをもらったと思って、このチャンスを生かしたい」と雪辱を期す。

 8月上旬にJ2東京ヴェルディから横浜Mに完全移籍。五輪の決勝が行われる日産スタジアムを本拠地として戦い、2020年の大舞台を目指す。「五輪は全員が経験できることじゃないし、ドンピシャな年齢で日本で開催される。同世代ならば誰もが出たい大会だと思うし、それは自分も同じ気持ち」と明かす。

 東京五輪世代には今回の遠征メンバー22人以外にも、既にフル代表で主力のDF冨安健洋(ボローニャ)やMF堂安律(PSV)、18歳のMF久保建英(マジョルカ)ら海外組の有力選手がひしめく。遠藤は「オリンピックまで何回もチャンスがあるわけじゃない。もっともっと結果を求めていかなきゃいけない」と決意を口にし、渡辺も「一回でも良くなければ新しい選手が入ってくる世界。一瞬も気を抜けない」と危機感を共有する。

 Uー22日本代表は9月6日(現地時間)にU―22メキシコ代表と、9日(同)にU―22米国代表と国際親善試合を行う。

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