7月の箱根町宿泊、前年比7%減 9月予約15%超減 火山、長梅雨、日韓関係悪化…

大涌谷

 箱根町は29日、7月の観光動向の調査結果などを発表した。箱根山(同町)の火山活動活発化や長梅雨の影響もあり、宿泊人数は前年同月比で約7%減となった。秋の行楽シーズンを迎える中、宿泊施設の9月の予約状況は前年同時期に比べ15%以上落ち込んでいる。

 宿泊業の宿泊人数実績は、6月は前年同月比3.6%減だったが、7月は6.9%減。町観光課は「増税を控えた消費活動の低迷や噴火警戒レベル引き上げなどに加え、梅雨明けが遅れたことが大きく影響した」と分析している。

 8月1日時点の予約状況は前年同時期と比べて8月が12.9%減、9月も16.2%減だった。

 一方、飲食業と物産業の7月の売り上げはそれぞれ8.6%、9.2%の減。交通業の利用者数も6月はわずかに前年を上回ったが、7月は3.8%減となった。町立の箱根湿生花園は6.8%減、箱根関所はほぼ横ばいの0.9%減だった。観光施設業(美術館)の利用者数は2.0%増で、同課は「長梅雨の影響で屋内展示の多い美術館に人が多く訪れたのではないか」としている。

 また、日韓関係悪化を受け、総合観光案内所の7月の韓国人利用者数は前年同月の226人から37.2%減の142人だった。

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