ヤマハ野左根が歓喜のバーンナウト。雨の岡山を独走で制し2年ぶり優勝/全日本ロード第6戦決勝

 全日本ロードレース選手権JSB1000クラスは9月1日、岡山国際サーキットで第6戦の決勝レースが行われ、野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が優勝し、2019年シーズン初勝利を挙げた。

 全日本ロード第6戦岡山は、1レース制での開催。決勝レースは24周で争われる。前日に行われた予選は中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)がポールポジションを獲得。2番手は水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)、3番手は野左根というフロントロウとなった。第5戦もてぎ前のプライベートテストで転倒を喫し負傷中の高橋巧は4番手で予選を終えている。

 8時50分から15分間行われたウォームアップ走行はドライコンディションでの走行となったが、走行中に雨がぱらつく場面もあった。このセッションで中須賀克行が1分28秒946でトップタイムをマーク。2番手は1分29秒173で高橋、3番手は1分29秒876で秋吉耕佑(au・テルル MotoUP RT)が続いた。

 岡山国際サーキットは午後になると雨が降り始めコンディションはウエットに。手元の計測で気温23度、路面温度23度で13時35分から戦いの火ぶたが切られた。

スタートでホールショットを奪う水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)

 スタートでホールショットを奪ったのは2番グリッドスタートの水野。2番手は野左根が続き、ポールスタートの中須賀克行は3番手に後退。4番手には高橋巧が続く。

 2コーナーのウイリアムコーナーに入ると野左根が水野のクロスラインをとってトップを奪取。その後、野左根は1周目からペースを上げて2番手の水野を突き放しにかかる。2周目に入った時点では水野に1秒以上の差をつけた。

 水野も野左根に離されまいとペースを上げるが、野左根もさらにペースを上げる。5周目に入るとトップ集団は野左根、水野の2台に。中須賀は3秒372の差で後方につけ、その2秒差で高橋が4番手につける。

突き放す野左根。追う水野

 7周目には水野がファステストを更新。8周目にもファステストを出して野左根との差は0.713秒まで縮める。その後もトップ2台のペースは衰えることなく、1分37秒後半から1分38秒前半のペースで周回を重ねていく。10周目には野左根が水野のファステストを塗り替えた。

最後は独走態勢に持ち込んだ野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)

 11周を終了するとバックマーカーが現れ始めるが、2台はこれに引っ掛かることなくハイペースで周回。レースは折り返しとなる12周を終えたあたりからは、水野のぺースが落ち始め野左根との差が1秒490に広がった。

 一方の野左根はペースが衰えることなく周回。15周を終えた時には水野との差を3秒以上広げ、独走態勢を築く。

 ファイナルラップに入ると野左根はそのままトップチェッカー。雨の岡山を独走で制し、2年ぶりの優勝を挙げた。2位は4秒039差で水野、3位は11秒446で中須賀という結果に。高橋は4位でチェッカーを受けた。

雨の岡山を独走で制し2年ぶりの優勝を挙げた野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)

 全日本ロードレース選手権第6戦岡山JSB1000クラスの決勝順位結果は以下の通り。

■全日本ロードレース選手権第6戦岡山

JSB1000クラス決勝順位結果(24周/編集部集計)

Pos. No. Rider Team Motorcycle Type TotalTime/Delay

1 4 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 39’32.122

2 634 水野涼 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda ホンダCBR1000RR SP2 BS 4.039

3 1 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 11.446

4 13 高橋巧 Team HRC ホンダCBR1000RR SP2 BS 16.869

5 71 津田拓也 TK SUZUKI BLUE MAX スズキGSX-R1000 DL 55.371

6 12 加賀山就臣 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000RL9 BS 58.608

7 090 秋吉耕佑 au・テルル MotoUP RT ホンダCBR1000RR SP BS 1’03.512

8 23 渡辺一馬 Kawasaki Team GREEN カワサキZX-10RR BS 1’10.851

9 64 岩戸亮介 Kawasaki Team GREEN カワサキZX-10RR BS 1’21.540

10 26 渡辺一樹 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000L9 BS 1’33.540

11 19 濱原颯道 Honda Dream RT 桜井ホンダ ホンダCBR1000RR SP BS 1 Lap

12 35 亀井雄大 Honda Suzuka Racing Team ホンダCBR1000RR SP2 BS 1 Lap

13 85 中冨伸一 HiTMAN RC甲子園ヤマハ ヤマハYZF-R1 DL 1 Lap

14 30 須貝義行 チームスガイレーシングジャパン アプリリアRSV4RF BS 1 Lap

15 22 児玉勇太 TEAM KODAMA ヤマハYZF-R1 BS 1 Lap

16 31 小島一浩 Honda緑陽会熊本レーシング ホンダCBR1000RR DL 1 Lap

17 87 柳川明 will-raiseracingRS-ITOH カワサキZX-10RR BS 1 Lap

18 56 田尻悠人 GOSHI Racing ホンダCBR1000RR SP2 BS 1 Lap

19 44 関口太郎 Team ATJ ホンダCBR1000RR SP2 BS 1 Lap

20 37 黒木玲徳 GOSHI Racing ホンダCBR1000RR SP2 BS 1 Lap

21 77 伊藤和輝 will-raiseracingRS-ITOH カワサキZX-10RR BS 2 Laps

22 99 吉田和憲 icuRTモトキッズ中日本自動車短大 ヤマハYZF-R1 BS 2 Laps

23 70 清末尚樹 TeamWITH87KYUSHU カワサキZX-10RR BS 2 Laps

24 46 星野知也 TONE RT SYNCEDGE 4413 BMW BMW・S1000RR PI 2 Laps

25 18 津田一磨 Team BabyFace ヤマハYZF-R1 BS 4 Laps

– 75 前田恵助 YAMALUBE RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 12 Laps(リタイア)

– 080 羽田太河 au・テルル MotoUP RT ホンダCBR1000RR SP BS 出走せず

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