関東は山梨のフリーズドライの桃 旬の味をいつでも

 「香りが奥深い」「軽い」「品の良い甘さ」…。こんなドライフルーツを食べたことがないので、一かけらを口に含むとこんな声がため息交じりに出てしまう。

【エアリーフルーツ】桃

 「こんなのあるんだ!大賞2019」関東ブロック代表に選ばれたのは、山梨日日新聞社推薦のフリーズドライ加工のドライフルーツ「【エアリーフルーツ】桃」だ。試作に2年。県内に1台しかないという最新鋭の真空凍結乾燥装置を導入し、今年から本格的に生産を始めた。

 「旬の味をいつでも楽しんでもらいたい」と自社農園の完熟もぎたてにこだわった。一番おいしい時期に収穫し自社工場で加工。そして自ら販売と農業の6次産業化の理想型となる可能性を秘めている。

 中心になって取り組むのは、山梨市の「Takano Farm(高野ファーム)」の代表取締役高野弘法さん(32)。「従来のドライフルーツは香りもしないし食べられなかったが、これなら自分でも食べられる」とほかの商品との差別化に自信を見せる。

 このドライフルーツ、実は水で戻してもおいしく食べられる。推薦者の山梨日日新聞社広告局次長の坂本秀二さん(58)は「街場でバッグに入れて用事の合間に食べるのもいいし、山登りの時、山上で戻せば、山の上で生に近い果物が食べられる」と、思わぬ楽しみ方を教えてくれた。

 (47NEWS 中村彰)

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