「防災スイーツ」で被災者に笑顔を 横浜の洋菓子メーカーが寄贈、非常食にも

感謝状贈呈式に出席した吉田会長(左)と荒井危機管理監=横浜市役所

 洋菓子販売会社「ガトー・ド・ボワイヤージュ」(横浜市中区)は3年間保存でき、災害時の非常食になる「防災スイーツ」1千袋を市に寄贈した。市は2日、同社に感謝状を贈った。

 同社は東日本大震災の被災地に菓子を寄付。吉田三喜雄会長兼CEOは「災害時に必要なのは、おにぎりなどの食料とばかり思っていたが、被災者の表情が明るくなった。菓子は人々に安らぎを与えるものだと感じた」と当時を回顧。こうした経験が、寄贈した「防災スイーツ」の開発につながったという。

 スイーツはバニラガレットとチョコレートガレットの2種類。パッケージの裏面に、災害用伝言ダイヤルの使い方も記載した。今後、本格的に市販するという。

 市の荒井守危機管理監は「防災イベントなどで配り、有効に使わせていただきたい」と謝意を示し、吉田会長は「会社や家庭内の備蓄に役立てていただければ」と応じた。

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