パートナー制度開始 “第1号”女性カップル 長崎市

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パートナーシップ宣誓書受領証を手に笑顔を見せる金山さん(右)と楠木さん=長崎市魚の町、市人権男女共同参画室

 長崎市は2日、性的少数者(LGBT)のカップルを公的にパートナーとして認める「パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせ、初日は1組のカップルが宣誓した。性的少数者を支援するNPO法人「虹色ダイバーシティ」(大阪)によると、大阪市や福岡市など24自治体が既に同種制度を導入しているが、県内では初めて。
 最初に宣誓したカップルは、女性の同性愛者「レズビアン」で長崎市在住の楠木理紗さん(33)と金山愛海さん(29)。2人は同市人権男女共同参画室を訪れ宣誓書などの必要書類を提出し、「宣誓書受領証」を交付された。楠木さんは「やっと2人の関係を公的に証明するものをもらえた。たった1枚の紙だけど、とても重いもの」と喜び、金山さんは「2人の名前が書かれた受領証をもらえてうれしい」と笑顔で話した。
 宣誓条件は▽成年(20歳以上)▽双方に配偶者や別のパートナーがいない▽2人とも市内在住▽2人とも市内に転居予定▽1人が市内在住で、パートナーが市内に転居予定-など。法律上の婚姻ではないため、税制面などへの効力はないが、市立病院の入院や手術時の親族同意書にパートナーがサインできたり、家族向けの市営住宅にカップルで入居できたりする。
 市は、制度のガイドブックを「市民向け」と「事業者向け」に計8千部作成し、公共施設などで配布する。担当者は「性的少数者の人がカミングアウトできる社会をつくることが目標」と話した。
 本県を拠点に活動する性的少数者啓発団体「Take it 虹!」の儀間由里香代表は「すごく大きな一歩。性的少数者の権利が可視化されたことが大きい。今後の周知啓発が重要」と述べた。
 電通が昨年10月、全国の20歳~59歳の約6万人を対象にインターネット上で実施したアンケートによると、8.9%(11人に1人)が性的少数者と自認しているという。また長崎市が昨年11月、市民1500人を対象とした調査では、「体の性、心の性または性的指向(同性愛など)」に悩んだ経験のある人は3%だった。