厚真「復旧」進む

道開発局が現場公開

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町内最大の山腹崩壊の現場
応急復旧した厚真ダムの本格供用開始は2023年となりそう
約10キロにわたり被害を受けた導水路の敷設工事が進む
樽前山の砂防に活用させるコンクリートを積んだ日高幌内川の砂防堰堤

 胆振東部地震から間もなく1年を迎える中、道開発局は2日、大きな被害を受けた厚真町の厚真ダムや山腹崩壊現場などを報道陣に公開した。同局室蘭開発建設部の山本清二次長は「復旧工事はほぼめどが見えてきた。今後も災害に強い地域づくりに最大限の力を注ぎたい」と述べた。

 公開された厚真ダムでは周辺斜面の崩壊や土砂崩れが貯水池に流入し、取水放水施設などが大きな被害を受けた。同局では倒木除去や土砂撤去、観測施設の応急復旧など「2次被害を防ぐ対応」を完了させた。2023年(令和5年)を目標に本格復旧を目指す。

 斜面崩壊で大規模な河道閉塞が発生した日高幌内川では、幅400メートル、長さ約800メートルの尾根が約350メートル崩壊した。町内最大の山腹崩壊により、同川は約500万立方メートルの土砂で流れが妨げられた。下流3・5キロは民家があるため、同局では同川の流れを変更させて砂防堰堤(えんてい)を築き、さらなる災害の発生を防いだ。

 基幹産業の農業を支える施設として期待されている完成直前だった厚幌導水路は、約3割に当たる10キロが震災で損壊した。同局によると、導水路のつなぎ目の離脱が多くみられたことから離脱防止の特殊工法の導水路を使い、敷設工事を進めている。完成は23年だが「1年でも早く供用開始させたい」と作業を進めている。
(佐藤重伸)