やすらぎ伊王島売却 男性が長崎市を提訴

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 長崎市が、リゾート施設「やすらぎ伊王島(現アイランドナガサキ)」を著しく安い価格で民間に売却したのは違法として、長崎市の経営コンサルタント、野田博康さん(70)が2日、鑑定評価と売却の差額8億7400万円を田上富久市長に補塡(ほてん)させるよう市に求める住民訴訟を、長崎地裁に起こした。
 訴状などによると、同施設の土地と建物は、市が依頼した不動産鑑定士が13億1千万円と評価。売却先の「KPGホテル&リゾート」も事前に9億7千万円と評価していたという。市は2017年4月、建物について維持補修・整備費などを理由に無償とし、土地だけの評価額4億3600万円で売却した、としている。
 原告は鑑定評価額を大幅に下回っているとして「市長の裁量権を逸脱・乱用している」と主張。入札ではなく随意契約で売却した点も違法と指摘している。
 原告は8月5日に住民監査請求をしていたが、市監査委員は事実の発生から1年の請求期間を経過しているなどとして19日に却下した。
 田上市長は「訴状の内容を精査し、対応する」とコメントを出した。