長打力の燕・村上VS俊足好打の阪神・近本のマッチレースか…どうなる今年の新人王【セ編】

投手ではDeNA上茶谷&広島床田が健闘、阪神・守屋は50試合登板

 今季も残すところ約1か月。2019年度の新人王争いもいよいよ絞り込まれつつある。

 新人王は記者投票で決まる。原則として海外のプロリーグ経験がなく、初めて支配下登録されてから5年以内で、投手は前年までの1軍での投球回数が30回以内、打者は前年までの1軍での打席数が60打席以内の選手が対象になる。

 セ・リーグの新人王有資格者の9月2日時点の成績を見ていこう。

○投手 イニング数順 10回以上

床田寛樹(広)21試6勝6敗0S 0H 121回 92三振 防率2.83
上茶谷大河(De)21試6勝5敗0S 0H 120回 91三振 防率4.13
高橋奎二(ヤ)16試3勝5敗0S 0H 78回 78三振 防率6.00
高橋優貴(巨)14試5勝4敗0S 0H 71回 67三振 防率2.92
大貫晋一(De)13試5勝4敗0S 0H 59回1/3 45三振 防率4.85
守屋功輝(神)50試2勝2敗0S 6H 43回2/3 40三振 防率3.30
遠藤淳志(広)31試1勝1敗1S 6H 38回1/3 36三振 防率3.05
清水達也(中)8試2勝2敗0S 0H 35回1/3 24三振 防率4.33
島内颯太郎(広)24試0勝0敗0S 0H 28回1/3 33三振 防率3.18
山本拓実(中)5試2勝3敗0S 0H 27回1/3 16三振 防率3.95
浜地真澄(神)20試2勝1敗0S 0H 26回 24三振 防率5.19
山口翔(広)9試1勝3敗0S 0H 26回 21三振 防率4.85
清水昇(ヤ)10試0勝2敗0S 0H 23回1/3 21三振 防率5.79
笠井崇正(De)15試0勝0敗0S 0H 21回1/3 16三振 防率4.22
齋藤俊介(De)13試0勝0敗0S 0H 17回 14三振 防率7.41
勝野昌慶(中)3試1勝2敗0S 0H 16回1/3 9三振 防率6.06
鍬原拓也(巨)11試0勝1敗0S 2H 14回2/3 13三振 防率4.30
櫻井周斗(De)12試0勝0敗0S 1H 14回1/3 14三振 防率5.65
塹江敦哉(広)8試0勝0敗0S 0H 13回1/3 12三振 防率6.75
蔵本治孝(ヤ)8試0勝0敗0S 0H 12回2/3 9三振 防率9.24
梅津晃大(中)2試2勝0敗0S 0H 12回 11三振 防率3.00
坂本光士郎(ヤ)11試0勝0敗0S 3H 11回1/3 8三振 防率3.97
久保拓眞(ヤ)16試0勝0敗0S 1H 11回 11三振 防率5.73
大江竜聖(巨)8試0勝0敗0S 1H 10回2/3 7三振 防率6.75

 規定投球回に達している投手はいないが、広島・床田とDeNA・上茶谷は今後の登板次第で到達する可能性がある。この2人はともに6勝を挙げている。巨人・高橋は夏以降ローテの一角を担っている。ただ、投球回数で床田、上茶谷に及ばない。

 救援では阪神・守屋が50試合に到達。広島・遠藤は重要な場面で起用されている。

打者では阪神近本、ヤクルト村上が規定打席到達 阪神木浪&G若林も結果

○打者 安打数順 5安打以上

近本光司(神)122試499打133安9本37点27盗 率.267
村上宗隆(ヤ)125試451打103安31本86点4盗 率.228
木浪聖也(神)94試281打77安4本26点2盗 率.274
若林晃弘(巨)68試214打53安4本20点10盗 率.248
加藤匠馬(中)76試195打42安0本11点0盗 率.215
小園海斗(広)44試145打32安2本13点0盗 率.221
中山翔太(ヤ)27試79打23安4本10点0盗 率.291
細川成也(De)29試58打15安1本8点0盗 率.259
伊藤裕季也(De)14試41打11安4本7点0盗 率.268
坂倉将吾(広)43試52打11安1本6点0盗 率.212
宮本丈(ヤ)26試42打6安0本0点2盗 率.143
増田大輝(巨)63試38打6安0本4点12盗 率.158
伊藤康祐(中)14試32打6安0本1点0盗 率.188
塩見泰隆(ヤ)29試53打5安0本1点1盗 率.094

 阪神・近本とヤクルト・村上が既にシーズンの規定打席に到達。近本はリードオフマンとして定着し、リーグ3位の27盗塁を記録している。村上は打点争いでDeNA・ソトに2差の86打点で2位。8月は11本塁打を放ち、高卒2年目としては1987年の清原和博(西武)の29本を抜く31本に伸ばした。

 阪神・木浪は当初は打撃で苦しんだが、8月は打率.431(51打数22安打)をマークし、レギュラーに定着した。ただ、規定打席到達は難しい。巨人・若林は7月以降に出場機会を増やし、数字を残している。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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