「モンスターハンター 15周年記念 オーケストラコンサート~狩猟音楽祭2019~」大阪公演レポート!

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シリーズ15年の歴史を感じさせるセットリストで胸アツの「モンスターハンター 15周年記念 オーケストラコンサート~狩猟音楽祭2019~」が大阪で開幕した。

「モンスターハンター」シリーズにおける数々の楽曲をフルオーケストラで堪能できる「モンスターハンター オーケストラコンサート~狩猟音楽祭~」。 全国5都市を巡るツアーが2019年8月10日の大阪公演で幕を上げ、 会場であるオリックス劇場に訪れた観客の耳と目を、 そして心をおおいに震わせた。 本稿ではその公演の模様をお届けする。

今年は「モンスターハンター」シリーズ シリーズ15周年の節目とともに、 「狩猟音楽祭」も開催から10周年を迎えるメモリアル・イヤー。 9月6日に発売される最新作『モンスターハンターワールド:アイスボーン』のメインテーマ 「継がれる光」もフルオーケストラで全世界最速の演奏披露となり、 シリーズを代表するさまざまな名曲たちと合わせて、 記念コンサートの名に相応しい選曲となった。 まずはその豪華なセットリストに注目してもらいたい。

オーケストラを指揮するのは、 「狩猟音楽祭」の公演ではおなじみのマエストロ・栗田博文さん。 演奏は大阪交響楽団が担当。 一部楽曲にはさまざまなゲスト奏者も参加、 さらにコーラスが用意された楽曲も多数あり、 非常に豪華な共演が実現、 会場を魅了していた。

オープニング楽曲として演奏されたのは『モンスターハンター:ワールド』より、 「新大陸への礎 調査拠点アステラ2019 version」。 ゲスト奏者の野口明生さんのティンホイッスルと大橋大哉さんのブズーキを交え、 民族色豊かに表現されたスペシャルな仕上がりの楽曲となり、 新大陸の調査へと乗り出す5期団と心を共にするツアーの始まりを印象づけるものとなった。

辻本プロデューサーの挨拶を挟み、 『モンスターハンター2(ドス)』を代表する「狩人よ、 前へ」の演奏。 楽曲の後半では歌姫のIkukoさんが登壇し、 「始まりの唄」でその美声を響かせた。 スクリーンでは当時の懐かしい映像も流され、 会場は感慨に包まれているようだった。

「8月10日はハントの日でハンターの日ですと、 皆で言い合っている」と辻本プロデューサー。

『モンスターハンター:ワールド』でのアレンジが施された新曲として、 オーケストラ初披露となった「嵐に舞う黒い影 / クシャルダオラ~ 炎国の王妃 / テオ・テスカトル & ナナ・テスカトリ『MONSTER HUNTER: WORLD』version」から、 「牙を剥く轟竜 / ティガレックス~闇に走る赤い残光 / ナルガクルガ」と「生命ある者へ」が続けて演奏されると、 壇上にシリーズ楽曲を手掛ける作曲家・牧野忠義さんが登場。 「英雄の証」に影響を受けてカプコンへ入社したことや、 『モンスターハンター:ワールド』で最初に作ったアステラの楽曲について、 簡素な設定資料を参考に作ったという貴重な話が語られ、 客席からは感嘆の声も挙がっていた。

牧野さんの衣装を見て察したファンも多かった次の楽曲は、 「閃烈なる蒼光 / ジンオウガ」。 演奏には和楽器ユニット「HIDE×HIDE」の2人とギタリストの宮崎大介さんも加わり、 和楽器とエレキギターによる和製ロックなサウンドが会場を刺激的な空気で包み込んだ。

左から、 宮崎大介さん、 「HIDE×HIDE」の尾上秀樹さんと石垣秀基さん、 久しぶりにBlackLuteの衣装姿で登場した牧野忠義さん。

前楽曲の興奮が冷めやらぬなか、 シリーズを代表する名曲「英雄の証」の作曲者である甲田雅人さんが登壇すると場内は一転、 和やかな雰囲気に。

甲田雅人さんは、 「英雄の証」でオーケストラ楽曲を制作した際に、 ゲームの作曲家になって夢が叶ったと当時の想いを振り返った。 当時制作していた狩猟時のBGMについて甲田さんは、 「モンスターに対する怖さだけでなく、 自然への賛美やモンスターに感じる格好良さも表現する」ことを自分ルールとして密かに意識していたという。 このあたりについては、 公式パンフレットでもより詳しく語られているのでご覧いただきたい。

そして、 大阪公演の前半パートを締めるのは、 ラオシャンロンのテーマ「動く霊峰~勇者のためのマーチ 2017 version」と、 シリーズ15周年を迎えてついに公式解禁となった伝説の黒龍のテーマ「舞い降りる伝説 / ミラボレアス」だ。 前者は、 ラストに「英雄の証」を流したいという前提から、 逆算して徐々に狩猟への光明が見え始めるよう盛り上げていく形で作られたとのこと。 それに対して後者は、 作曲時にモンスターの全容がベールに包まれており、 ミラボレアスはリオレウスの上位版であるかのような勘違いからリオレウスの楽曲をアレンジした形になったのだと、 15年目の真実として明かされた。 この話には、 客席からも驚く様子が感じられた。

ラオシャンロンとミラボレアスの楽曲にはコーラスも参加し、 荘厳な雰囲気を存分に印象づけて前半パートを締めくくった。

休憩あとの後半パートは、 フルコーラスによる楽曲とタイトルが初披露された『モンスターハンターワールド:アイスボーン』のメインテーマ「継がれる光」からスタート。 しっとりと聴かせるピアノの旋律が印象的な演奏が終わると、 「モンスターハンター:ワールド」シリーズのエグゼクティブプロデューサー/アートディレクターを務める藤岡ディレクター、 リードコンポーザーの成田暁彦さん、 そして本楽曲の作曲を手がけた小見山優子さんが登壇。 シリーズ5周年を記念してスタートした狩猟音楽祭の起ち上げ話をはじめ、 今回の狩猟音楽祭における選曲に悩まれたことや、 『モンスターハンターワールド:アイスボーン』で描かれるストーリーの軸に沿ったメインテーマの作曲コンセプトなどが語られた。 「誰もが口ずさめて継承できるような御伽話や子守唄のようなイメージを」という成田さんの提案に、 「人の想いを表現するにはピアノが適している」と受け返した小見山さんの感性が、 新たな名曲を生み出すことに繋がったようだ。 ここで、 「作曲者の想いを感じながら、 ゲームを楽しんでほしい」と藤岡ディレクターは締めくくる。

左から、 小見山優子さん、 成田明彦さん、 藤岡ディレクター

トークゲストが降壇すると、 こちらもストーリー展開が印象深い『モンスターハンター4』から、 メインテーマ「旅立ちの風」と最後に待ち受けるシャガルマガラのテーマ「光と闇の転生 / シャガルマガラ」の演奏が会場を引き込む。 スクリーンに映し出される映像でも、 冒険の始まりと終わりを結ぶような演出が垣間見られ、 楽曲の盛り上げに一役買っていた。

『モンスターハンタークロス』より「4大メインモンスターメドレー」の演奏が終わると、 再び辻本プロデューサーと藤岡ディレクターが登壇し、 色々な楽器の音を聴いてほしくて各公演にテーマを設けていることが語られた。 皮切りとなった大阪と、 最終となる東京では15周年らしい豪華さを、 その他の公演では人気の高いモンスターの楽曲が堪能できるような選曲を心がけたとのことで、 愛知公演や広島公演にも注目してほしい。

大阪公演のフィナーレを飾るのは、 『モンスターハンター:ワールド』より新曲を含めた3曲。 「古代樹の森メドレー」と、 狩猟音楽祭にてオーケストラ初演奏となるマム・タロトのテーマ「龍脈を治する眩耀 / マムタロト~メドレー」、 そしてメインテーマ「星に駆られて」だ。 コーラス入りで重厚な荘厳さを放つマム・タロトの楽曲から、 ストーリーを振り返る映像演出も相まって感慨深く聴き入ることのできた「星に駆られて」の流れは、 公演を締めるに相応しい選曲。 このあと披露されたアンコール楽曲を含め、 客席からの大きな歓声や拍手に、 今回の「狩猟音楽祭」は最高のスタートを切ったと感じさせた。

「モンスターハンター オーケストラコンサート 狩猟音楽祭2019」は先述したように、 全国5都市で開催される。 東京公演のチケットはすでに完売となっているが、 愛知公演、 広島公演はまだ若干チケットがあるようだ。 各チケット販売先やオリジナルグッズなど、 最新情報は「狩猟音楽祭2019」公式サイトへ。

M01.新大陸への礎 調査拠点アステラ2019 version
M02.狩人よ、 前へ
M03.嵐に舞う黒い影 / クシャルダオラ~ 炎国の王妃 / テオ・テスカトル & ナナ・テスカトリ『MONSTER HUNTER: WORLD』version
M04.牙を剥く轟竜 / ティガレックス~闇に走る赤い残光 / ナルガクルガ
M05.生命ある者へ
M06.閃烈なる蒼光 / ジンオウガ
M07.動く霊峰~勇者のためのマーチ 2017 version
M08.舞い降りる伝説 / ミラボレアス
M09.『MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE』 メインテーマ「継がれる光」
M10.旅立ちの風
M11.光と闇の転生 / シャガルマガラ
M12.4大メインモンスターメドレー 電の反逆者 / ライゼクス~不動の山神 / ガムート~妖艶なる舞 / タマミツネ~灼熱の刃 / ディノバルド
M13.古代樹の森メドレー 小型モンスター~中型モンスター~森を牛耳る蛮顎の竜
M14.龍脈を治する眩耀 / マムタロト~メドレー
M15.星に駆られて
※アンコール楽曲を除く

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