どっちがいい?の質問で子どもが自分で決められるようになった!

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息子が幼稚園の年中だった頃、朝の忙しい時間にずっとテレビを見ていました。毎朝、登園の身支度が一向に進まず、イライラが募っていた私は「いつまでテレビ見てるの!」と大きな声を出すこともしばしば。

そんなある時、もしかしたら息子は、私からの「指示待ち」なのでは?と思ったのです。そこで「自分で考えて行動できる子」への成長を願い、ある工夫を始めました。

身につけるもの、持ちものを2択から選ばせる

出典:あんふぁんWeb

当時の息子は、幼稚園に行くための身支度を、母親に言われたから「やらなければならないこと」という程度にしか思っていなかったのだと思います。

そこで、まずは身支度そのもので「自分で選ぶ」練習をしようと思いました。

それまでの息子の朝の支度は、私が渡したものを身につけるという流れでした。シャツや靴下、ハンカチに至るまで、持ち物もすべて私が用意して渡していました。それに慣れている息子は、私の指示を待って動くことになります。

それでは「自分で考えて動く」からはほど遠いので、まずは、朝の支度に必要なものを2つずつ用意して、息子に「どちらにする?」と選ばせることにしました。

「シャツの色はどちらがいい?」「ハンカチはどっちにする?」「靴下はどっち?」と問いかけながら、毎朝根気強く続けること数か月。

少しずつ、自分のものを選ぶことに慣れてきて、朝の支度が「自分の意志ですること」に変化していきました。

年長になったある日、幼稚園で使う持ち物を買い替えたいと言い出した息子。園生活最後の1年で買い替えるのは、まだ使えるのにもったいないと思い、私としては使わせたいところでした。

しかし、息子の気持ちを聞いてみると、入園時に私が買いそろえたものではなく、自分で選びたいとのこと。そこで、一緒に買い物に行き、本人に選ばせました。多少の出費はありましたが、息子は自分で選んだ持ち物に愛着をもち、登園準備は、私に言われなくても進んでするようになりました。

小学生になり、その日に着ていく服を決めたり、時間割や持ち物をチェックしたりと、息子は私の手を借りずにできるように。

服装に関しては、上下の柄や色合いに思わず口を出したくなることもしばしばですが、それらも含めて、小学3年生になった今は、「自分で選ぶ」ことが定着しています。

出典:あんふぁんWeb

おやつや休日の過ごし方も選べるシステムに

「今日のおやつは何がいい?」と幼稚園に送り出す前に、息子に問いかけます。最初は「アイス!」とか、「チョコ!」など、すぐに返事が。

時々「プリン作って」と言われ、時間がない日はこちらが困ることがありました。そんな時は「買ってきたプリンでもいい?」と交渉することに。後日「時間があったらプリン作って!忙しかったら買ってきたプリンでもいいよ」と、自分の要求だけでなく、相手の状況まで考えて話をするようになってきて、成長を感じました。

食べ物だけではありません。休みの日の予定を立てる場合に、「プランA」「プランB」というように、ある程度私が考えた遊ぶ計画を知らせて、子どもに選ばせます。

話し合いながら、別のプランが立つこともあります。交通手段や、所要時間、持ち物等、必要な情報を一緒に調べたり準備をします。

親がすべてを決めてしまったら、子どもはついてくるだけになってしまうので、わが家ではなるべく子どもを巻き込み、一緒に考えるようにしています。積み重ねていくと、子どもも経験値が上がってきます。小学生になってからは、「前回〇〇して困ったから、次回は〇〇したらどうかな」という提案をしてくれるようになりました。

選べる〇〇がもたらしたこと

何かをする時には「誰と一緒に?」 例)「ママ」or 「パパ」と映画を観に行く

寝る前の読み聞かせ「ジャンルは?」例)ゆかいな話 or 怖い話

これはほんの一例ですが、生活の中で、選べる物事は数えきれないほどあると思います。

一つひとつを私が決めてしまうと、下の妹とのケンカの種になることが多く、経験上、当事者同士で選択させた方が私のストレスが少ないのです。

親子で楽しみながら小さな選択を続け、5年が経ちました。

「どうして、言われなければできないの?」といつも怒ってばかりの私が、「どうしたら自分で考えられるか」を子どもの気持ちに寄り添って考えられるようになったことが、親としての大きな変化です。

息子は遊び感覚でリクエストや交渉を生活に取り入れ、妹とのケンカもうまく収めています。何より時間やお金の使い方を自分で考える習慣が少しづつ身につき、頼もしく成長しています。

これからも息子には、誰かからの指示待ちではなく、自分が主体的に物事に関わっていく姿勢を、身につけていってほしいと思います。選ぶ権利は自分にあり、意見が尊重されているという実感が、子どもの自己肯定感をゆっくりと育んでいくと信じて。

<文・写真:ライター よしだひろこ>