鷹・高橋礼、11勝目で新人王の有力候補も… 「甲斐野でいい」と言うワケは?

ソフトバンク・高橋礼【写真:藤浦一都】

プロ初完投逃すも、8回途中2失点の好投「最後までというのは気持ちの中にあった」

■ソフトバンク 3-2 楽天(3日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの高橋礼投手が、8回途中2失点の好投で今季11勝目をマークした。3日、本拠地ヤフオクドームでの楽天戦。8回にソロ2本を浴びて降板となったものの、7回までわずか2安打に封じる完投ペースの好投で勝利投手となった。

 「向こうの打者もどんどん振ってくる。初球から勝負球として投げ切れたのは良かった」。初回先頭の茂木に右前安打を浴びたが、続く島内を一ゴロ併殺に打ち取った。2回も先頭のブラッシュに死球を与えたが、銀次を二ゴロ併殺に。3回も先頭の辰己に中前安打を許したが、後続を打ち取った。4回からは3イニング連続で3者凡退。7回までわずか84球、2安打に封じてプロ初完投も視野に入った。

 だが、8回、1死から辰己にソロ本塁打。さらに続く小郷にも右翼スタンドへ2者連発のソロ本塁打を浴びた。まだ91球だったが、ここで無念の降板。「最後までというのは気持ちの中でありました。90球くらいで疲れてきますけど、そこで本塁打を打たれていたら並のピッチャー。球数が増えても投げられるようにならないといけない」と、試合後は自戒の念も込めて語っていた。

 今季これで11勝目をあげ、チームメートのドラフト1位ルーキー甲斐野央投手とともに、新人王の最有力候補の1人と言える。それでも、2年目のサブマリン右腕は「新人王はどっちでも…。甲斐野でいいかな、と思います。僕は2年目ですし、去年経験している。CSでも投げているので結果を出して当たり前だと思っているので」。甲斐野についても「実力はあるし、体強いなと思います。球団の新人記録にいくくらいなので、リスペクトしています!」と称賛した。

 7連戦の初戦を任され、見事に役割を果たした。8回途中2失点。モイネロ、森のリリーフこそ仰いだものの、甲斐野や高橋純といった面々を休ませた。工藤監督もリリーフ陣に負担をかけない投球に「できればリリーフを温存したいという中で8回途中まで2点で抑えてくれた」と目を細めていた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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