札幌市「子どもの権利条例」10年 救済機関への相談減少 LINE活用も

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 子どもが安心して生活したり、意見を表明したりする権利を保障する「子どもの権利条例」が、2009年度に札幌市で施行されてから10年がたった。条例の核として設置された札幌市子どもの権利救済機関「子どもアシストセンター」は、学校などへ仲介に入り、解決を図ってきた。一方、相談件数や認知度は減少傾向で、周知や相談方法の改善が課題となっている。

 アシストセンターは、札幌市中央区の大通バスセンタービル1号館6階にあり、元教諭など相談員7人が電話や面談、メールで子どもの相談に乗っている。深刻な人権侵害が見つかり、相談者から申し立てがあった場合には、強制力はないものの学校や保育園などに対して調査や是正勧告を行える。

 過去10年間、相談件数は年間800~1300件あり、毎年約4割が子ども本人からだ。学校生活に関することが例年約5割と飛び抜けており、中でも友人関係についてが多い。

 実際に「教諭から、同級生に嫌がらせした犯人であるかのような扱いを受けた」「学校のルールを守れないからとの理由で転校を促されたが、通学し続けたい」などの相談があり、いずれの例もセンターが生徒本人や保護者、学校などから聞き取ったり、話し合う場を設けたりして和解した。