子育て世代に人気、新型「タント」の“使えるオプション”とは?

2019年7月9日にフルモデルチェンジを行った4代目となるダイハツ・タント。すでに月間の販売目標の約3倍となる台数を受注するなど好調なスタートダッシュを切っています。

最新の安全装備や使い勝手の良さはもちろんですが、実は非常に利便性の高いオプションが設定されているのも魅力のひとつです。

普段あまりクローズアップされないオプション類ですが、お買い得感の高いオススメ商品を紹介します。


オプションは2種類

クルマを購入する場合、カタログの価格表に書かれている「車両本体価格」だけで購入することはできません。購入時には税金類や自賠責保険料のほか、快適なカーライフを行うためにはオプションと呼ばれる用品類が必要です。わかりやすいところではカーナビゲーションや昨今人気のドライブレコーダーなどもここに入ります。

ただ一概にオプションと言っても2種類に大別されます。それが「メーカーオプション」と「ディーラーオプション」です。

まず「メーカーオプション」ですが、用品自体を自動車メーカーの工場でクルマを製造する際に取り付けるものです。製造時ということで購入した後で「やはり欲しいから取り付けて」というのは不可能です。実際、このようなケースは購入時には無くても後からユーザーからリクエストが入ることがありますが、セールスマンもその辺は契約時に何度も念押ししてきますし、サインもしていますから撤回することは出来ません。

一方「ディーラーオプション」ですが、これはその名の通り、販売店で装着する用品類です。クルマの契約時にオーダーすることはもちろん、契約時には予算が足りなくても気に入ったら後から購入、装着することが可能です。

子育てだけでなく、あらゆる世代の人に優しい装備

新型タントは元々子育て世代のワーキングマザーを中心に大ヒットしました。新型でも採用されている「ミラクルオープンドア」は助手席側の前後ドアの間に通常ある、「ピラー」と呼ばれる柱がありません。正確にはピラー自体はドア側に内蔵されているのですが、とにかく前後ドアを開けると驚くほどの開口部が現れます。両手に荷物を持っていたり子供を抱えた状態でもこれだけ広いと乗り込みは極めて容易です。

これだけならこれまでのタントとそれほど大きな差はないのですが、新型には新たに「運転席ロングスライドシート」という機構を採用しました。

これは運転席側のシートがレバー操作等で最大で540mmスライドします(助手席も380mmスライド)。これにより前述したように子供を抱えた状態で助手席側から乗り込みチャイルドシート等に固定、そのまま運転席にアクセスできるわけです。もちろんその逆も可能で、駐車場所によっては運転席側から降りるのが難しい場合など後席のスライドドア側から簡単にアクセスできます。

絶対に装着したいメーカーオプション

新型タントはワーキングマザーだけでなく、あらゆる世代の人が快適にクルマと親しめる工夫も数多く採用されています。

その中で、高齢者の親を持つドライバーがそれぞれの負担を減らす工夫として開発されたのが「ラクスマグリップ(助手席用)」です。

高齢者を同乗させるというと、思い浮かぶのが「福祉車両」です。もちろん新型タントにも設定はありますが、福祉車両と身構えなくても普段使いの中で高齢者を特別扱いすることなく、乗車を容易にするものです。

これらの開発には理学療法士や大学教授、さらに多くの高齢者からのヒアリングによる意見も反映されています。

実際使ってみると前述した大きく開くミラクルオープンドアとの連携で助手席への乗降が楽になります。要はこれまでは乗る際に「掴まる場所が無かった」ことで通常より時間がかかっていた高齢者や要介護者(自力で乗ることができる)にとっては有り難いオプションです。

価格も3,000円(税抜)と安く、取り付けた状態でも運転席側から見た助手席側の視界を妨げないのでオススメです。

乗り降りが楽になる、ディーラーオプション

一方ディーラーオプションでオススメしたいのが「ミラクルオートステップ」です。これは助手席側ボディ下に格納された電動式ステップでドアの開閉に応じて展開/収納されます。

元々タント自体は地面からフロア(床)までの高さは低い部類に該当します。それでも人によっては足を持ち上げるのに苦労することもあります。しかしこれがあれば前述したラクスマグリップとの連携で乗降性はさらに向上します。またステップ自体は1,170mmと長く、助手席だけでなく、後席へのアクセス時にも使うことができます。

価格は標準モデル用で21万6,100円(税抜:取り付け工賃込み)と高めですが、同時にディーラーオプションで設定されている「ラクスマグリップ(助手席シートバック用:1万980円(税抜:取り付け工賃込み)との組み合わせもオススメです。

車内の空気の質を上げる、驚きのオプション

最後に紹介するのが「エアークリーンフィルター(高機能タイプ:5160円(税抜:取り付け工賃込み))です。

正直に言えばエアーフィルターなどを自分で交換したり、そもそもどこに入っているのかも知らないという人がほとんどでしょう。

元々は外気の汚れをキャッチするのがエアーフィルターの役目ですが、昨今ではPM2.5の問題などもあり、多彩な機能を持つ用品がディーラーオプションで設定されています。

ただ、この商品のスゴイのはフィルター自体に何と「コラーゲン」と「ビタミン」を空気中に放出する機能を持っている点です。

フィルター内の繊維に組み込まれたコラーゲンなどは、空気中の水分に移行して空気と一緒に室内に放出されることで空気の質を向上させるという優れものなのです。

すべての用品は“時短”に繋がる

最初に述べたように、タントのメインターゲットである子育て世代のワーキングマザーはとにかく忙しいというのが実情です。子育てだけでなく、高齢者の親の世話なども考えると手間をかけずに効率良く物事を進めたいはずです。紹介した「ラクスマグリップ」や「ミラクルオートステップ」も高齢者の家族が乗り降りする際にわざわざ助手席側に回って常に介助するのではなく、自力でできる部分(もちろんその意志があることが重要ですが)は尊重しながら本人の負担を軽減するのにも役立ちます。またエアフィルターに関してもクルマに乗っている際も日々のストレス軽減にも寄与するはずです。新型タントの用品類は忙しい現代人の「時短」をサポートする人に寄り添った用品と言えるでしょう。

※消費増税後を考慮して税抜価格で表記しています

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