【U-18W杯】合言葉は「2人をスーパーラウンドへ」 佐々木&奥川が万全で“世界デビュー”へ

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侍ジャパンU-18代表の大船渡・佐々木朗希(左)と星稜・奥川恭伸【写真:荒川祐史】

日本はB組1位でオープニングラウンド突破、5日から世界一へ向けて決戦

 韓国・機張(きじゃん)で開催中の「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(全試合テレビ朝日系列・BS朝日・AbemaTVで放送)。オープニングラウンドを4勝1敗、グループBを1位で勝ち抜いた「侍ジャパン」高校日本代表は4日、試合はなく、釜山郊外の施設で軽めの練習を行った。5日から始まるスーパーラウンドで登板が見込まれる佐々木朗希投手と奥川恭伸投手ら投手陣はノースローで調整。“世界デビュー”の時がいよいよ近づいている。佐々木は「みんなが繋いでくれたと思っているのでチームに貢献したい」と話せば、奥川も「自分が足を引っ張らないようにしたい」と仲間に感謝の気持ちを持って、マウンドに立つことを誓った。

 右手中指の血マメの完治を目指す佐々木と、甲子園で戦った疲労を抜くことを最優先に調整してきた奥川は、2日続けて、試合中にブルペンで投球していた。そのため、この日はノースロー。ランニングなどを中心に練習を行った。ともに捕手を座らせる投球練習、スパイクを履いての傾斜の確認、変化球の投球と確認は済ませた。あとは実戦から離れているため、対打者との感覚を高めること、球の精度を上げていくことを試合で投げながら求められる。チームに帯同するドクターも登板への支障がなくなったとしており、あとは永田裕治監督が総合的に判断をして起用していくことになる。

 登板となれば佐々木は8月26日の神宮球場で行われた大学ジャパンとの壮行試合以来。奥川は8月22日の夏の甲子園決勝以来のマウンドとなる。久しぶりのマウンドになるが「投げていないこと(期間が長いという経験)は多いので大丈夫だと思います」。奥川は「実戦から離れていますがやるしかないと思っています」と意に介さない。

「やってみないとわからないので、最善を尽くしたい」

 4日の試合を終え、グループAは韓国、カナダ、豪州。グループBでは日本、米国、台湾がスーパーラウンド進出を決めた。初の国際大会を肌で感じた佐々木は「(海外のチームは)身長も体も大きくて、日本人にはない大きさですし、足の速い選手もいれば器用な選手もいてレベルが高いと思います」。奥川は「やってみないとわからないので、最善を尽くしたい」と静かに闘志を燃やした。

 テレビのインタビューは2人が並んで行われていた。時々、2人で一緒に笑みを浮かべたり、奥川が佐々木の発言に軽くツッコミを入れたりと、仲の良さがうかがえた。国内合宿からともにランニングをしたり、別メニュー調整を強いられたため、自然と一緒にいる時間は長くなった。投手にとって、投げたくても投げられないもどかしさや悔しさは計り知れない。2人だったから、乗り越えられた試練だったのかもしれない。

 ここまで西純矢投手(創志学園)や宮城大弥投手(興南)、林優樹投手(近江)らが先発、リリーフ問わず奮投し、勝利に大きく貢献した。特に西は3試合連続、それも雨中で腕を振り続けた。グループ突破の立役者と言っていい。佐々木、奥川ともに、チームメートへの感謝の気持ちは強い。投手陣は国内合宿から“2人をスーパーラウンドへ”が合言葉になっていた。今度はその仲間の気持ちに応える番。悲願の世界一へ、ピースは埋まった。(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)