触れた感触伝える手術支援ロボット、日高・埼玉医大が日本で初導入 経験ある医師招き、医師育成も行う

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導入された手術支援ロボット「センハンス・デジタル・ラパロスコピー・システム」

 埼玉医科大国際医療センター(日高市)は4日、手術時に医師が遠隔操作するアームを通じ臓器などに触れた時の感触を手元に伝えてくる新たな手術支援ロボット「センハンス・デジタル・ラパロスコピー・システム」1台(約2億円)を日本で初めて導入したと発表した。

 これまでは「ダビンチ・サージカル・システム」が世界で唯一の臨床用手術支援ロボットだったが、今回のシステムは第2の臨床用手術ロボットとなる。

 ダビンチは、臓器などに接触する手術器具の先まで一体化したシステムのため、改良のたびに新規システムを購入しなければならないほか、手術時に臓器などに触れる触覚がないなどのデメリットがあった。

 センハンスは、すでに使用されている医療機器との互換性があり、従来の腹腔(ふくくう)鏡で使用している器具の使用が可能▽感触を伝えるセンサーがアームに付いており、精緻な縫合や触診が可能―などの特徴がある。これまでの腹腔鏡手術をデジタル化して、より安全に行うことができるという。

 同センターは2017年6月にセンハンスを導入。18年5月から大腸がんの手術で使用し8例施行。今年7月に厚労省に保険が適用が認められたことから、9月に保険診療として2例の手術を行った。

 手術にはセンハンスの扱いに慣れた医師が必ず一緒に立ち会う。世界で最も経験のある医師をドイツから客員教授として招き、医師の育成も行っている。

 同センターの小山勇名誉院長は「従来の腹腔鏡手術と同程度の低いコストが可能。現在は操作できる医師が1人だが10人程度に増やし、外科だけでなく婦人科や泌尿器科にも広げていきたい」と話している。

3Dモニターを見ながら操作する。画像は立体的に見える=4日午後、日高市山根の埼玉医科大国際医療センター