第2期から加速度を増してニチアサで異彩を放ちまくっている
ほぼ10年ごとに作られ続けている『ゲゲゲの鬼太郎』、現在のシリーズがアニメ化50周年記念作品である。今までも時事を取り込んできたが今回は「河童の働き方改革」「SNS中毒vs縄文人」など振り切りまくっている。アイキャッチがLINEスタンプ風だったり、猫娘も爪が長く伸びるウルヴァリン調と今の要素を多く取り入れている。そんな中に、子供を日曜の朝からガチで怖がらせにかかる正統ホラー的作品が入り交じり目が離せない。また、妖怪と人間の共生を目指す鬼太郎に対立する、妖怪を憎み滅ぼそうとする鬼の力をまとった少年など、全体的な物語も用意されている。NETFLIXで過去放送分もまとめて見られるあたりも◎。しかし気づくと竹中直人がねずみ男を演じたTVドラマ版（砂かけ婆は由利徹）や、呪いのバットに憑かれた少年チームと妖怪軍団が野球対決する劇場版『おばけナイター』などの「鬼太郎沼」にはまってしまう危険性がある。（多田遠志）
