「戦争で取り返すしかない」 丸山穂高議員、杉田水脈議員らネトウヨ議員は『言論の自由』を謳歌しています|久田将義

在特会街宣(写真・編集部)

ネトウヨ議員の発言をフィーチャーするのは、彼らの炎上商法に加担するようで気が引けます。

彼ら程度の見識でも、一定の支持を集めるので、取り上げるのは癪なのですが、日本国民として、国民から選ばれた国会議員がこんな発言をするのは、全く間違っていると声を挙げなければ、諸外国に「こんなのが日本の国会議員なのか、大丈夫か日本」と言われかねないので、彼の、いや彼らの「ある決定的間違い」を指摘しておきます。

北方領土も竹島も「戦争で取り返してはいけない」のは、中学生でも分かると思います。命の尊厳を認識している人なら、誰だって理解できることでしょう。こんなのは論外です。

因みにこういう議員を処罰しないN国党も極めて危険な政党であると言わざるを得ません。主義主張もないYouTuberを当選させた、僕を含めた国民の選択はポピュリズムの悪しき例として記憶しておくべきです。

さて、丸山議員は上記のように問題発言をした後、「言論封殺の圧力には屈しない」(9月3日ツイートより)と何だか悲劇のヒーロー的立場に自らを置いています。

同じような事を言っていた議員がもう一人いますね。

杉田水脈議員です。「新潮45」に寄稿した「LGBTは生産性がない」記事(本来は朝日新聞バッシングなのになぜかこういう内容)に対し、当然批判が起こりました。その後、田母神俊雄さんあたりが「言論弾圧だ」と言っています。

要するに、丸山議員も杉田議員にも言論の自由を与えろ、と言ってます。

いや、十分、あるじゃないですか。

丸山議員は「戦争で竹島を取り返せ」(大意)とツイッターで堂々と発言してします。そしてN国党の処分はありません。また、杉田議員も新潮社という日本を代表する出版社の雑誌で自分の言いたい事を書いています。

言論の自由を享受しているじゃないですか。

どんな言論に対しても、批判・批評が起こるのは当然の事です。これも言論の自由の範疇です。それを言論弾圧、言論封殺とは甘えるのもいい加減にして頂きたい。自分の考えを表明したら司法の手によって罰せられたりする事を言論弾圧と言います。小林多喜二の例を見れば誰でもわかる事だと思います。

丸山議員、杉田議員は「司法の手で」罰せられていますか? 自由に言いたい放題のヘイトをまき散らしているじゃないですか。

それによってどれだけの人が傷付き、憤慨したか。

北方四島から命を賭して逃げ延びた先達に丸山議員は大変失礼な言論を投げかけました。その後、彼らに謝罪をしましたが、性懲りもなく竹島を「戦争で取り返すしかないんじゃないですか」とツイート。

あの謝罪は口だけだったのですね。言論封殺どころか言いたい放題です。

彼ら彼女らは、憲法21条に感謝すべきです。

「言論封殺だ」とか「言論弾圧だ」と言っている輩は全く『表現の自由』『言論の自由』の根幹を理解していないのだなと呆れています。

とりあえず、自分の言論で人を傷付けておいて(言論の自由のもと)、批判(言論の自由のもと)されたら「言論弾圧」だと被害者ぶるのは止めて頂きたい。その愚かさにこちらが恥ずかしくなるからです。

居酒屋で酔客が言う分には構いません。国会議員が憲法を理解せずにヘイトをまき散らすのは、本当に恥ずかしいから止めて頂きたいのです。(文◎久田将義)

© TABLO