札幌の町内会、運営に「不安」 胆振東部地震1年 ノウハウ不足、高齢化、「要配慮者」対応… 市の情報提供や訓練必須

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 昨年9月6日の胆振東部地震で、最大で1万人が避難所生活を送った札幌市は、避難所運営の主体を町内会としたい考えだが、町内会からは「高齢化で担い手が不足し、経験もない」と不安の声が出ている。災害時には行政の「公助」がすぐには行き届かないこともあり得るため、住民同士が支え合う「共助」が欠かせない。そのためには住民への情報提供や災害訓練の実施など市の取り組みが必須だ。

 「そうやって、鍵を開けるんだね」。8月16日、札幌市東区の栄西小で避難所運営研修に参加した住民たちが驚いた。震度6弱以上の地震が発生した場合、玄関横に書かれた番号に電話すると、区の担当者から鍵の入った「キーボックス」を開く暗証番号を聞き、市職員が来る前に、避難所となる小中学校に入ることができる。

 キーボックスは全小中学校に配備しているが、昨年の地震の際、この仕組みを知らない住民が多く、市職員が来る前に入ることができたのは、市内で3校のみだった。市が今年3月にまとめた検証では、挙げられた課題42点のうち、キーボックスの周知や備蓄物資の内容改善など避難所に関わることが11点だった。