脚本家・倉本聰さん講演 「長崎の声 絶やさないで」

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「当たり前の暮らしを求めて」と題して講演する倉本さん=長崎ブリックホール

 長崎新聞創刊130周年を記念した脚本家、倉本聰さん(84)の講演会(長崎新聞社主催、社会福祉法人龍美会特別協賛)が5日、長崎市茂里町の長崎ブリックホールであった。倉本さんは戦争体験に触れ、「長崎の記憶を全国へ発信してほしい」と語り掛けた。

 倉本さんは東京都出身。1977年に北海道富良野市へ移住。ドラマ「北の国から」「前略おふくろ様」「やすらぎの刻(とき)~道」など数々の名作を手掛けている。

 演題は「当たり前の暮らしを求めて」。軍国主義の教育を受けて育ち、終戦後の闇市で人が無残に殺害される現場を目にしたと戦中戦後の経験を語った。「戦争は、殺されると同時に、人を殺すということ」と強調し「今の政治家は戦争の痛みをどのくらい知っているのか」と問題提起した。

 今回の来崎で長崎市の山王神社で被爆クスノキを眺め「何とも言えない気持ちになった」と明かし、来場した約1800人に「長崎のみなさんの声を絶やさないで」と呼び掛けた。