被災地に元気な声を、あつま災害エフエムが情報発信

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 「こちらは臨時災害放送局あつま災害エフエムです」。あつま町内にパーソナリティーの元気な声が響く。胆振東部地震後に開局した「あつま災害エフエム」は、町民の生活に寄り添った情報の発信を続けている。

 同局は昨年9月20日、室蘭市みゆき町のコミュニティFM「FMびゅー」を運営する室蘭まちづくり放送(沼田勇也社長)などの支援を受けて開局。スタジオは町役場の一室にある。現在は、町職員5人と地域おこし協力隊1人の6人が、日替わりでパーソナリティーを務めている。

 放送時間は平日の午前8時、正午、午後6時から15分程度。開局当初、炊き出しや給水など避難生活の支援を中心にした情報は、天候に地域のイベントと幅広い内容に変わった。絵本の読み聞かせや歴史などパーソナリティーが自分の趣味や感心した出来事を話すこともあるという。

 地震で経営する美容室が一部損壊した、宮副拓哉さん(45)は「防災無線に比べてラジオだと、パーソナリティーの個性が感じられて場が和みます」と昼の放送を家族で聴くのが日課だ。

 パーソナリティーは忙しい通常業務の合間を縫ってマイクに向かう。佐々木春香さん(町民福祉課)は「フェイスブックでも放送風景や内容を載せています。町外からも『見たよ』と反響があり、こうした声を励みに分かりやすい情報発信を心掛けています」と明るい。

 地震による避難所は2月にすべて閉鎖。仮設住宅で暮らす町民は8月末現在、165世帯367人(ピーク時、181世帯400人)と多い。

 小山敏史まちづくり推進課主幹は「少しずつ復興は進んでいる。開局した当初の目的は、達成に向かっています」と放送が復興に役立つことを願っている。(西川悠也)

【写真=町民の生活に役立つ情報の発信に努めるパーソナリティー】