日奈久断層帯、熊本地震後も大きな力 静岡県立大など発表 

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  熊本地震の震源地に近接する日奈久断層帯について静岡県立大などの研究グループが5日、「断層帯の中央部に熊本地震後も大きい力がかかっている」との調査結果を発表した。「断層帯の南側では、熊本地震で力が解消されていない可能性もある」と指摘した。

 研究グループは、過去の地震活動の規模や回数の統計を分析。大きな地震の回数が多いほど、断層帯にかかる力が大きいという地震学の法則に当てはめた。

 今回は気象庁のデータを基に、2000年1月からの日奈久断層帯周辺の力を分析。地震発生後の17年1月~19年3月では断層帯は全体的に力が弱まっていたが、断層帯中央部だけが地震前より力が大きくなっていたという。

 5日、同大グローバル地域センターの楠城[なんじょう]一嘉特任准教授(地震学)が県庁で記者会見。「継続調査や全国の断層帯の研究が進めば、地震予知に活用できるかもしれない」と語った。

 研究は同大と中部大、東海大が16年に開始。8月に地球物理学で米科学雑誌に論文発表した。(堀江利雅)