スカパラステージにヒゲダン、Gotch、TAKUMA、宮本浩次が登場! 祝祭感満載!

スペースシャワーTVが8月30日(金)から9月1日(日)までの3日間、山中湖畔で開催した野外フェス「SWEET LOVE SHOWER 2019」の最終日9月1日(日)公演に東京スカパラダイスオーケストラが出演した。デビュー30周年を迎えたスカパラと開局30周年を迎えたスペースシャワーTV。祝祭感あふれるステージになることが約束されるかのように、前日にはスカパラのステージにスペシャルゲストとして、Official髭男dism、Gotch(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、TAKUMA(10-FEET)が出演することが告知されており、いったいどんなコラボが展開されるのかと観客の期待と熱気も高まっている。

オープニングSEの「遊戯みたいにGO」が流れるなか、エンジ色のスーツを身に纏ったスカパラメンバー9人がステージに登場すると、観客が大歓声で迎えいれる。谷中敦(B.Sax)が「WE ARE TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA!スペースシャワー30周年おめでとう!スカパラも30周年です!戦うように楽しんでくれよ!」とシャウトしたあとに披露されたのは「DOWN BEAT STOMP」だ。1曲目からステージ上のスカパラメンバーも、集まった観客も全力でライブを楽しんでいる。曲の途中からは雲に遮られていた太陽が顔を出し、デビュー30周年のスカパラと開局30周年のスペシャと集まった観客を祝福するかのような強烈な日差しがステージ後方から降り注いでいる。

1曲目から早くも熱狂が生み出された直後、「本日、一組目のゲスト!2006年に甲本ヒロトさんのために作った曲を4人で歌ってくれます。Official髭男dism!」という谷中の声に呼応するように観客からは大歓声が沸き上がる。「聡!楢ちゃん!ちゃんまつ!大ちゃん!」と谷中が彼らの愛称でステージ上に呼び込み、披露されたのは「星降る夜に」だ。

スカパラとヒゲダン、あまり接点がないようにも思える二組だが、加藤隆志(G)が同じ鳥取出身だという接点から始まり、ヒゲダンのNHKホール公演に足を運んだり、昨年11月には谷中がツアーの移動日に鳥取・米子で個人練習をしようとリハーサルスタジオに入ったところ、偶然にも隣のライブハウスではヒゲダンがライブをしているというミラクルな遭遇があったり(スカパラ谷中インスタグラムよりhttps://www.instagram.com/p/BqkPf_1jTCh/ )、スカパラのデビュー30周年とスペシャの開局30周年を記念して現在放送されている全8回のレギュラー番組『TOKYO SKA JAM “8”』にOfficial髭男dismのメンバー4人がゲスト出演し、総勢13名で「星降る夜に」をセッションをしたりするなど交流を深めてきた二組だ。

スカパラメンバー9人が楽曲を奏で、藤原聡(Vo/Pf)、小笹大輔(G)、楢崎誠(B/Sax)、松浦匡希(Dr)の4人がマイクリレーをしながら歌い上げていくという、通常のヒゲダンのライブでは見られないであろうスタイルで楽曲が披露されていく。後奏ではヒゲダンメンバーのなかで唯一楽器を手にしてステージに上がっていた楢崎とスカパラ谷中が、二人並んで楽しそうにバリトンサックスを演奏する貴重なシーンも。

ヒゲダンの4人をステージから送り出したあと、「Paradise Has No Border」のイントロが流れると場内からはさらなる大歓声があがるなかGAMO(T.sax)が「みんなの熱い声を聴かせてくれ!」と観客をアジテートしていく。サビのメロディーが奏でられるたびに大歓声が沸き起こり、インストナンバーでありながらここまで観客を盛り上げられる楽曲はないだろうというくらいの盛り上がりをみせている。

続いてのゲストはASIAN KUNG-FU GENERATIONのGotchだ。「2014年にいっしょに作った曲を歌ってくれます。ひさしぶりの合流です。」と谷中が呼び込む。

スカパラが2013年から2014年にかけてデビュー25周年の新たな挑戦として臨んだ“バンドコラボ3部作”の第3弾でASIAN KUNG-FU GENERATIONとコラボレーションしており、イントロが奏でられるなかバンドコラボをした際に着用していたスーツを身に纏ったGotchがステージに登場する。もちろん、披露された曲はバンドコラボ第3弾としてリリースされ、谷中とGotchが作詞を共作している「Wake Up!」だ。パフォーマンスするのは数年振りでありながら、リハーサルも一切なしの状態で披露されたにも関わらず、骨太なサウンドにGotchの強靭なボーカルがのって会場中に鳴り響く。スカパラメンバーとGotchを合わせた10人全員がひさしぶりの共演を楽しんでいるのが伝わってくるステージだ。谷中が「自分の本番前にありがとうね!」とアジカンとしての本番がある前に出演してくれたGotchに対して最大級の感謝の想いを伝える。

Gotchの余熱がステージにまだ残っている状態のなか、「次のゲストはもうメンバーのように想っています。10-FEET、TAKUMA!」と10-FEETのTAKUMAがステージに呼び込まれると、コミカルな動きをしながらステージ中央に登場する。今年スカパラが出演してきた数々のフェスで何度となく共演してきたTAKUMAだが、谷中が言うように同じバンドのメンバー感がステージ上からも伝わってくる。

披露されたのは、前述の“バンドコラボ3部作”の第1弾として10-FEETとコラボレーションした「閃光」だ。時折男性アイドル顔負けの振り付けをしながら歌っていたかと思えば、間奏ではステージ上で撮影していた映像カメラマンからカメラを拝借して、スカパラメンバーや観客を撮影するなど、何でもありのパフォーマンスを繰り広げている。まさに谷中が言う「メンバーのように想っています」という言葉通りだ。

散々盛り上げてTAKUMAがステージを去ったあと、予期せぬことが起こる。谷中がおもむろに発した「告知したゲストはここまでです。」に対してどよめく観客。「このためにわざわざ来てくれました!宮本浩次!」と谷中がシャウトすると、大歓声がスカパラと同じエンジ色のスーツを身に纏った宮本浩次を迎え入れる。宮本浩次は3日間開催された「SWEET LOVE SHOWER 2019」のどの日にも出演していないことから、まさに、スカパラのステージに出演するためだけの登場となった。披露されたのは宮本浩次をゲストボーカルに迎えて昨年11月にリリースされた「明日以外すべて燃やせ」。宮本浩次の圧倒的なボーカルが山中湖畔に響き渡る。縦横無尽にステージ上を駆け巡り、スカパラメンバーひとりひとりと対峙するかのように歌い上げ、「みんないい顔してるぜ!」の言葉と大きな投げキッスを観客に放つと、足早にステージを去っていった。

沖祐市(Key)がイントロを奏でるなか、加藤(G)が「ありがとう!スカパラ最後の曲になります。みんな踊ってってくれよ!」と大いに盛り上がってくれた観客に感謝の想いを伝えるなか、川上つよし(B)の「ペドラーズ!」の掛け声を合図に、30年前の1989年にリリースされたデビュー作「東京スカパラダイスオーケストラ」の1曲目に収録されている「ペドラーズ」が披露され、夏の終わりの祝祭感満載の濃密すぎるステージが終了となった。

この夏、各地のフェス会場でスカパラに触れて「もっと観たい!」と思った方は、11月から開催されるスカパラの全国ホールツアーにも参戦してみよう。フェス以上の楽しさが待ち受けているに違いない。

Photo by 勝永裕介

SPACE SHOWER TV 30TH ANNIVERSARY
SWEET LOVE SHOWER 2019

M1. DOWN BEAT STOMP
M2. 星降る夜に ※Guest:Official髭男dism
M3. Paradise Has No Border
M4. Wake Up! ※Guest:Gotch(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
M5. 閃光 ※Guest:TAKUMA(10-FEET)
M6. 明日以外すべて燃やせ ※Guest:宮本浩次
M7. ペドラーズ

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