長崎原爆遺跡に「立山防空壕」を 市、追加目指す

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長崎原爆遺跡への追加指定が検討されている立山防空壕=長崎市立山1丁目

 定例長崎市議会は6日、一般質問を続行し4人が登壇した。田上富久市長は、太平洋戦争末期に県防空本部が置かれた立山1丁目の「立山防空壕(ごう)」について、国史跡「長崎原爆遺跡」への追加指定を目指す考えを示した。

 防空壕は1945年3月に完成した。空襲警報が発令されると、知事らが集まり警備や救援・救護の指揮、手配に当たった。原爆投下時は被害情報を国に伝え、県外にも応援を求めた。市が2005年から一般公開しているが、コンクリート壁などの劣化に伴い、立ち入り禁止区域もある。
 田上市長は「被爆者から体験を直接聞けなくなる時代が近づき、被爆遺構は『物言わぬ語り部』として重みを増している」と強調。立山防空壕について「当時の社会状況を示唆する保存すべき遺跡だ」と述べた。国の文化財として確実に保存・活用できるよう、長崎原爆遺跡への追加指定に向け、有識者や文化庁と協議を進める方針を示した。
 長崎原爆遺跡は「爆心地」「旧城山国民学校校舎」「浦上天主堂旧鐘楼」「旧長崎医科大学門柱」「山王神社二の鳥居」の5件からなり、16年に国史跡として指定された。
 山本信幸議員(公明)への答弁。