胆振全校で「防災教育デー」、児童生徒が意識高める

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 胆振管内の全小中学校・義務教育学校の計118校で6日、「胆振防災教育デー」として避難訓練や全校集会による校長講話などが行われた。昨年の胆振東部地震を教訓に、各校は防災教育の充実を図るとともに、児童生徒の防災意識を向上させるため、さまざまな啓発活動に取り組んだ。

室蘭・本室蘭中

 室蘭市白鳥台の本室蘭中学校では、全校生徒163人が室蘭地方気象台の斉藤創技術専門官(42)から自然災害への心構え、気象情報の入手方法を学んだ。

 斉藤専門官は、気象庁のホームページで雨雲の動きや土砂災害発生の危険度などを発信していることを伝え、「地域で起こり得る災害を想定して身構えることが大切」「身の危険を感じたら速やかに避難し、自ら率先して危険を避ける行動を」と自分の命は自分で守ることの大切さを訴えた。

 生徒会長の藤原柚果さん(3年)は「震災から1年たって、忘れていたことを思い出す良い機会になりました。ここで聞いたことを家族や友達にも広めたい」と防災への思いを新たにしていた。(奥野浩章)

登別・西陵中

 登別市西陵中学校では、大規模地震を経験した教諭が、全校生徒129人に日ごろの備えと助け合いの重要性を説いた。

 高橋孝平教諭(26)は、安平町早来中に勤務していた昨年9月、胆振東部地震に遭遇した。使用不能判定を受けた校舎の被害状況や仮校舎で行われた授業などを写真で紹介した。「災害への備え、中学生として何ができるかを考えて。少しの工夫が命を守ります」と呼び掛けた。

 登別明日中等教育学校勤務時に修学旅行で訪れた宮城県松島海岸で東日本大震災に見舞われた、西陵中の瀧澤義守校長(54)は「災害発生時に自分自身で判断しなければならない場合もある。普段から家族での対応を考えてください」と呼び掛けた。(石川昌希)

洞爺湖・虻田中

 洞爺湖町虻田中学校では、全校生徒160人が火山防災について学ぶ体験学習を受けた。学年ごとに分かれ、有珠山の火口や洞爺湖ビジターセンター・火山科学館などを見て回り、危機意識を高めた。

 1年生約60人は西山山麓火口を見学。洞爺湖有珠火山マイスターの説明を受けながら2グループに分かれて散策路を歩いた。

 町道を横切った断層や当時の国道にできた噴火口、破壊されたとうやこ幼稚園の旧校舎などを見て回り、2000年(平成12年)の有珠山噴火がもたらした被害の大きさや噴火に備える大切さを理解していた。

 落合亜香さん(12)は「噴火が起きたときにきちんと避難できるように準備したい」と誓っていた。(池田勇人)

【写真=(上から順に)斉藤専門官(右)から防災について学ぶ本室蘭中の生徒、高橋教諭(右下)の話に耳を傾ける西陵中の生徒、火山マイスター(左)から説明を受ける虻田中の生徒】