元トップ・プロスペクトのハルツェン ついにメジャー昇格へ

2011年のドラフトでゲリット・コール(現アストロズ)に続く全体2位でマリナーズに指名された男が、数多くのハードルを乗り越えて、ついにメジャー昇格の瞬間を迎えた。29歳の左腕、ダニー・ハルツェン(カブス)が日本時間9月8日にAAA級アイオワからメジャー昇格を果たし、敵地ミラー・パークで行われるブリュワーズ戦でチームに合流することが明らかになった。

ハルツェンの名前は、2011年のドラフトでカブスが誇るスター選手、ハビアー・バイエズの7つ前に呼ばれた。ハルツェンより先に指名を受けたのは、コールただ1人だった。ハルツェンに次ぐ全体3位ではトレバー・バウアー(現レッズ)が指名され、アンソニー・レンドン(全体6位:ナショナルズ)、フランシスコ・リンドーア(全体8位:インディアンス)、ジョージ・スプリンガー(全体11位:アストロズ)、ブレイク・スネル(全体52位:レイズ)らも、この年のドラフトで指名を受けている。

そんな大豊作のドラフトで全体2位指名という高評価を受けたハルツェンは、完成度の高さを評価され、プロ入り翌年の2012年には早くもAAA級に到達していた。しかし、肩の故障により複数回の手術を受け、2014年と2017年は全休。2013年はマイナーで7試合、2015年は同3試合、2016年は同2試合しか投げられなかった。

マリナーズに見切りをつけられ、2018年2月にマイナー契約でカブスに加入。コンディション調整を優先しつつ、昨季はマイナーで10試合に登板し、今季はAAA級アイオワで14試合(すべてリリーフ)に登板して14回1/3を投げ、防御率1.26、奪三振23、与四球9の好成績をマーク。その活躍を評価され、プロ入りから8年以上の時を経て、ついにメジャーへの切符を手にした。

プロ入り2年目の2012年の時点で、AA級で13試合に先発して8勝3敗、防御率1.19の好成績をマークしていたハルツェン。29歳の元トップ・プロスペクトがメジャーでどのようなピッチングを見せてくれるのか注目したい。

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