撤去作業未明に完了 2日ぶり全線運行再開

不通となっていた京急川崎-横浜間を走行する電車=7日午後1時36分、横浜駅

 京浜急行電鉄は7日、横浜市神奈川区の踏切で5日午前に発生した衝突脱線事故後、運休が続いていた京急川崎-横浜間の運転を再開した。全線での運行は2日ぶり。

 事故車両は8両編成で、先頭から3両目までが脱線した。京急は7日未明、線路をふさいでいた車両とトラックの撤去を完了。試運転で線路上の安全を確認後、午後1時15分ごろに不通だった区間の運行を開始した。

 横浜駅構内に再開のアナウンスが流れると、京急線上りホームは乗客で混み合い始めた。両手にバッグを抱えていた厚木市の男性会社員(27)は「沖縄に帰省するため羽田空港へ向かうところ。再開が間に合って良かった」と話した。

 ベビーカーで2人の幼児を連れていた男性会社員(32)は「子どもに先頭車両から景色を見せると静かにしてくれて助かるが、脱線の様子を見ると少しためらってしまう」と後方車両に乗り込んだ。

 京急によると、事故後に京急川崎-横浜間の運転を見合わせたことで、計約63万人に影響した。当面の間、現場となった踏切周辺では走行速度を時速45~60キロに抑えるという。

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