30年前の横浜振り返る 横浜市中央図書館で展示会

横浜博覧会のマスコット「ブルアちゃん」グッズが並べられた展示会=横浜市中央図書館地下1階

 「平成」が始まった1989年の横浜を振り返る展示会が、横浜市中央図書館(同市西区)で開かれている。横浜博覧会のマスコット「ブルアちゃん」グッズなどの資料と、神奈川新聞の記事や写真の計約160点を並べ、当時の世相や市の事業を紹介している。

 展示会は「YOKOHAMA1989-“平成”スタート」と銘打ち、バブル景気の真っただ中で始まった1年を八つの章で構成。横浜博覧会の開幕や会場となった、みなとみらい21(MM21)地区の開発、横浜ベイブリッジ開通など、中心部に及んだ市の都市改造事業を取り上げている。

 昭和の歌姫・美空ひばりの死去や、オウム真理教による坂本弁護士一家殺人事件の発生を伝える記事を紹介。豊かさの一方でモラルの欠如を憂う社説「『豊かさ』は幻ではないか」(12月10日付)も展示し、揺れ動く世相を伝える。

 展示会を主催した市史資料室の平野正裕主任調査研究員(59)は「日本経済は後にバブル崩壊、そして『失われた20年』へと向かう。昭和が終焉(しゅうえん)し、新たな価値観を模索する動きもこの年から始まった」と解説する。

 9月23日まで。日曜日と9月17日は休み。入場無料。午前9時半~午後5時。

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