ノーベル賞の梶田氏、富山で講演 県「とやま科学大使」委嘱

石井知事(左)から委嘱状を受け取る梶田氏=富山国際会議場

 ノーベル物理学賞を受賞した東京大宇宙線研究所の梶田隆章所長(60)=自宅・富山市=による講演会が8日、富山市の富山国際会議場で開かれた。梶田所長への「とやま科学大使」委嘱式もあり、石井隆一知事が委嘱状を手渡した。

 とやま科学大使は、各界で活躍する県出身、県ゆかりの著名人にさまざまな場で富山の魅力を紹介してもらおうと、県が2005年に創設した制度「とやま特別大使」の一つ。梶田所長は「科学に限らず、富山の魅力を広くアピールしていきたい」と話した。

 講演会は9日から同会場で開かれる宇宙素粒子・地下物理国際会議に合わせ開催し、約200人が参加した。梶田所長は「地下から探る宇宙と素粒子 ニュートリノと重力波」と題し、「スーパーカミオカンデ」(岐阜県飛騨市)での研究などについて紹介。「宇宙の物質の起源の謎を解明するかもしれない実験に今後も期待してほしい」と語った。

「とやま科学大使」としての抱負を語る梶田氏
県内外から約200人が参加した講演会

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