若い頃に期待されながらもプロの舞台ではなかなか活躍できず、スターになることができず…そんな「消えた天才」はたくさんいる。おそらく一週間に一人くらいはいるのだろう。
今回はバルセロナの下部組織で次なるスター選手と評価されながらも、うまくサッカー界でブレイクできなかった者を5名ピックアップしてみた。
ボヤン・クルキッチ
ラ・マシアで育ち、下部組織での記録を次々と更新していった「超有望株」だったボヤン。17歳でトップチームに上がり、18歳でスペイン代表に選ばれるというキャリアのスタートに。
しかし彼の歩みを妨げたのは心の病だった。過大なプレッシャーによって不安障害を抱え、期待ほどの活躍ができないままバルセロナを離れることになった。現在はMLSのモントリオール・インパクトに所属。
ガイ・アスリン
イスラエルで生まれた「天才」ガイ・アスリンは、12歳でバルセロナに加入。圧倒的なドリブル技術を武器に下部組織で別格の活躍を見せた。
だがトップチームでのチャンスが少ないことを理由に19歳で退団。移籍したマンチェスター・シティでもプレーできず、その後はラシン、グラナダ、マジョルカ、サバデルなどを渡り歩くことに…。今季は無所属。
ジェフレン
テネリフェの下部組織から16歳でバルセロナに移籍。リザーブでの活躍ですぐにステップアップし、20歳でトップチームにデビューした。
3シーズンバルセロナでプレーしたが22試合の出場に終わり、2011年に退団した後はスポルティング・リスボン、バジャドリー、オイペン、グラスホッパーでプレー。昨季はAEKラルナカでプレーしたが、わずか半年でチームを去っている。現在は無所属。
ジョバニ・ドス・サントス
メキシコの天才ドリブラーも「次のメッシ」と呼ばれた存在だった。バルセロナの下部組織で華麗なプレーを連発し、弟のジョナタンとともに大きな期待を集めた。
しかし出場機会を求めて移籍したトッテナムでプレミアリーグへの適応に失敗。そこから欧州のクラブを渡り歩くジャーニーマンに…。今年メキシコの名門クラブ・アメリカに加入した。
イ・スンウ
韓国出身の天才MFとして大きな期待を集めたイ・スンウ。バルセロナの下部組織では活躍を見せていたが、FIFAの規定に引っかかったことで2年以上公式戦に出られないという状況に。
Bチームに正式昇格できなかったあとに退団し、2017年にイタリアのエラス・ヴェローナへ。そこでも今ひとつインパクトを残せず、今季はベルギーのシント=トロイデンに移籍している。イ・ガンインの影に隠れる存在となってしまった今、復活はなるか?