「西日本新聞の記者にしては、品がいい顔をしていると思った」

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「西日本新聞の記者にしては、品がいい顔をしていると思った」。麻生太郎副総理兼財務相が先月の記者会見でこう言い放つ一幕があった。どういうわけか、質問した経済紙記者を本紙記者と勘違い。本紙の報道姿勢への不満めいた発言を繰り返した末に勘違いだと指摘され、とっさにそう切り返した。

麻生氏にとって本紙記者は下品なイメージなのだろう。誰の顔を思い浮かべたのか定かではない。ちなみに経済紙記者の隣には私が座っていた。本紙に好ましからぬ感情を持っているのは知っていたが、公の場での唐突な“悪口”にあきれるしかなかった。

放言を繰り返しても、財務省で前代未聞の不祥事が続いても、政権ナンバー2であり続ける麻生氏。今春の福岡県知事選では擁立候補が惨敗し不人気ぶりが示されたが、今月11日の内閣改造でも再任される方向という。顔触れの品格こそが、問われそうである。 (永松英一郎)

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<8月22日の麻生氏の記者会見の発言(コラムで言及した部分)は以下の通り>

記者:放火で甚大な被害を受けた京都アニメーションに対して、今、寄付金が20億円以上集まっている状況となりました。「災害時の義援金と同じように税制優遇をこれらに対して与えてもいいのではないか」という見方も出ていますが、現在のご見解をお願いします。

副総理:俺が言うと、「おまえ、漫画だから調子いいこと言ってんじゃねえぞ」なんて書きたがるのは西日本新聞だからなあ。だからちょっと危なくて、この種の話はうかつなことは言えんと思っていますけど。少なくとも、今、これは担当は通産省…今何だっけ、経産省か、経産省でこれを主にやっておられるんだと思いますんで、それが出てきた段階でちょっと検討せにゃいかんところだろうと思いますけれども、まことに、結構有能な人がそろわれましたんで、亡くなられた数の話ばっかりしか見ませんけど、その中のいたのには極めて有能な人が多かったっていう。あんたなんか名前も、名前言ってもわからんだろうけど、そういった人たち、有名な人がいた、結構ね。能力が高いのがいたのがいたんで、ちょっと業界においては残念なことになってるというような意味においても、いろんな影響というのは大きかったとは思いますけど。だから、火事に遭ったところ、ここだけが優遇?そうすると、「どうしてこれだけ優遇するんだよ」って書くのが西日本新聞なんじゃないの。

記者:申し訳ありません、日経新聞です。

副総理:あっ、日経新聞か。ごめんなさい。西日本にしては品がいい顔してるなと思ったの。ごめんなさい。あっ、日経新聞。ちょっと今のところは、そこらのところをどうやってクリアするかだろうね。