希少がん、AYA世代がん患者が秋田でトークイベント 支援の課題など共有

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当事者が集える場所の必要性を訴えるがん患者たち

 発症数が少ない希少がんを患う人や若い世代のがん患者によるトークイベントが7日、秋田市の秋田大病院であった。社会の理解や支援が手薄な現状を共有。同じような境遇の当事者が相談に乗るピアカウンセリングや自由に語り合うサロン活動の重要性を訴えた。

 秋田大病院が定期開催する市民講座の一環で約50人が参加。患者3人が体験談や思いを披露した。

 消化管間質腫瘍を患う40代女性は「患者会があることで、孤独感が和らいで安心できた」と話した。発症率が10万人に1人とされ、患者のつながりが築きにくく孤立しがちだ。

 自身もピアカウンセリングに励むこの女性は「人とのつながりが回復には必要。対等な立場で相手と向き合い、さまざまな意見を踏まえて一緒に成長できる場が必要だ」と強調した。

 10代半ばから30代でがんを患った若年層の患者は、AYA世代と呼ばれる。数が少なく、支援態勢の構築は遅れている。進学や仕事、結婚など人生の分岐点を迎える時期にさまざまな社会の後押しが必要になる。

 2012年に急性骨髄性白血病を発症した秋田市の30代男性は、県内のAYA世代が集えるサロンを新たに設けるという。「若いがん患者たちが求めている支援策などを発信できる場にしたい」と話した。

 食道がんを患った男性は症状が進行していたため手術ができず、緩和ケアを受けることを選択した。「医師や看護師の応援は心強く、がんにならなければ出会えなかった人もいる。必死に病気と闘えば誰かが助けてくれる」と前を向いた。

 秋田大病院地域医療患者支援センター・がん相談支援センターの安藤秀明副センター長は「サロンへの参加はハードルが高いかもしれないが、がん患者同士がつながれば治療の大きな支えになる」と話した。