Arcelik、IFA 2019においてプラスチックの無駄を減らすよう家電産業全体に呼びかけ

Arcelik、IFA 2019においてプラスチックの無駄を減らすよう家電産業全体に呼びかけ

ArcelikはIFAでの基調講演において、消費者に利益をもたらし、環境に優しい数々の発明品を発表しました。同社はまた、業界の枠を超えて持続可能な技術を共有し利用することで、世界が直面する重要な環境問題に立ち向かっていこうと訴えました。

AsiaNet 80408

【ベルリン、2019年9月9日、PRNewswire】12の家電ブランドを傘下に置き、欧州で最大のBekoやGrundigも子会社となっているArcelikが、IFA2019において家電産業の競合各社に対して極小繊維をろ過する技術を提供することを発表しました。この画期的な発表は、ArcelikのCEOハカン・ブルグル氏(Hakan Bulgurlu)の基調講演の中で行われたものです。

Arcelik は、複合マイクロファイバーをろ過するシステムを内蔵した世界初の洗濯機を開発しました。この商品は2020年に販売開始となる予定です。1回の洗濯で、100万以上の極小繊維が排水とともに海に流されています。こうした極小繊維は魚などの海の生物に飲み込まれ、やがては我々の食べ物の中に含まれることが分かっています。Arcelikの開発した新しい洗濯機は洗剤投入口にフィルターを内蔵しており、排水の前に水をろ過することで、極小繊維の90%をせき止めて水源に流れ込まないようにします。

ArcelikのCEOハカン・ブルグル氏は基調講演の中で家電業界のより緊密な連携を呼びかけ、社会全体に影響を及ぼす貢献をするために同社の開発した先端技術を他社と共有する姿勢を示しました。ブルグル氏は、人類が地球が再生するよりも速いスピードで環境を破壊しており、世界的危機に直面していると主張しました。同氏は、「146カ国で商品やサービスを展開し、地球規模で環境に影響を及ぼす企業として、現状を変えるために我が社にできることは何でもやろうと決意しました。環境破壊、特に気候の面で取返しのつかない事態に至るまでに、私たちはもうあと一歩というところまで来ています。家電産業全体として引き起こしている環境汚染を減らすことで、商品に付加価値を付けるべきだと思ったのはそうした経緯からです。」と述べました。

目的を見据えたビジネスは、必ず競合他社に勝つことができる
ブルグル氏は、消費者は世界的な課題や環境問題に対応した商品を探しているというだけでなく、そういった商品に対しては普通の商品に対してよりも多くの金額を支払う準備がある、と述べました。「このことは、目的を見据えたビジネスは、長期的には必ず競合他社に勝つことができると再確認するものです。Arcelikは使命を持ったブランドを建て上げること、そして極小繊維のろ過技術のような資源の有効利用と循環型社会を創ることに焦点を当て、持続可能性を全面に打ち出した商品や技術を持って他社に差を付けたいと考えています。この技術はArcelikの開発する技術の中で最も重要なものの一つで、我々の社会に広範かつ甚大な変革を起こす可能性を持っています。我が社では開発研究に多くの費用を費やしてきました。今後非政府組織、大学その他のステークホルダーと協働し、この事業を拡張していく所存です。」と、ブルグル氏は9月7日に開催されたIFAの聴衆に対して演説し、家電業各社に対してArcelikの技術を積極的に利用するよう訴えました。

洗濯槽
同社はリサイクルのペットボトルを使った洗濯槽も開発しました。計2千5百万個のペットボトル(250トンのプラスチック)がこれまでに洗濯槽として生まれ変わり、570万kWhの電力使用と885トンの二酸化炭素排出が削減されました。この製品はすでに販売開始されています。

バイオ冷蔵庫
バイオ冷蔵庫も同社の発明品で、バイオプラスチック、ポリウレタンのバイオ断熱材、残飯からできた堆肥と、全てバイオ由来の材料で造られています。大豆、卵の殻、トウモロコシからできた材料の強度を向上させることにより、このバイオ由来プラスチックのカーボンフットプリントは現在市場に出回っている通常のプラスチックよりも80%低くなっています。

リサイクルの漁網
漁網をリサイクルすることで、海の汚染を削減する努力がなされています。毎年64万トンもの漁網や釣り糸が海で紛失されており、これから何十年にも渡って海の生き物がこうした網や糸に絡まって苦しむことになります。これらの古い網を布の繊維廃材と一緒に再活用することで、Arcelikはナイロン由来の複合材料を開発しました。この材料は機械の部品としても使える強度があり、熱耐性もあるので、オーブンの部品として使われています。2018年末までには65トンの廃材が再利用・活用される計算で、同社はこの事業をさらに拡大していこうと計画しています。リサイクルの漁網を使った商品はすでに販売開始しています。

太陽光冷蔵庫
以上に加え、Arcelikは誰もが先端技術を利用することができる社会を創るべきだという信念から、新しい太陽光冷蔵庫の研究開発に力を入れてきました。この新製品は、世界で多くの国々がいまだ電力不足に悩まされている現状に対応するべく開発されました。このオフグリッド冷蔵庫は、太陽光を電源としています。交流回路の代わりに直流回路を使っており、通常の冷蔵庫に比べてカーボンフットプリントが低く、しかも冷却効率性は高くなっています。交流回路から直流回路に転換することで、電気代は安くなり、かつエネルギー効率は高くなるので、食材の無駄を減らすことができます。この商品は来年上旬に継続生産の準備が整う予定です。

ARCELIKについて
1955年創立のArcelikは、耐久消費財業界で生産、マーケティング、アフターサービスの事業を展開しています。146か国に3万人の従業員、9か国(トルコ、ルーマニア、ロシア、中国、南アフリカ、タイ、パキスタン、インドとバングラデシュ)に23の製造施設、世界中に35の販売・マーケティング会社と12のブランド(Arcelik、Beko、Grundig、Blomberg、ElektraBregenz、Arctic、Leisure、Flavel、Defy、Dawlance、Voltas Beko、Altus)を所有しています。Arcelikは、イスタンブール証券取引所(Istanbul Stock Exchange)に上場しています。www.arcelikglobal.com

ロゴ: https://mma.prnewswire.com/media/971618/Arcelik_Logo.jpg

Photo - https://mma.prnewswire.com/media/971836/Arcelik_Keynote_IFA_2019.jpg

(日本語リリース:クライアント提供)