「いだてん」三宅弘城&皆川猿時が札幌でトーク!阿部サダヲとの共演は「照れくさい」

NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜午後8:00ほか)の「プレミアムトークin札幌」が9月8日、北海道・札幌市内で行われ、播磨屋主人・黒坂辛作役の三宅弘城、松澤一鶴役の皆川猿時が出席した。

同ドラマは、宮藤官九郎の脚本で“日本で初めてオリンピックに参加した男”金栗四三(中村勘九郎)と、“日本にオリンピックを呼んだ男”田畑政治の2人を軸に、半世紀にわたる日本人とオリンピックの激動の歴史を描くもの。トークイベントは「Nスポ!2019-SAPPORO-」の一環で行われ、NHK札幌放送局の谷本侑喜代アナウンサーが司会を務めた。

前編の主人公・四三の活躍を支える足袋職人・黒坂を演じた三宅は「金栗が20時間連続で走った回で、自分の作った足袋が破けなかったことを知った辛作さんが、『俺は勝った!』と喜ぶシーンが印象的でした。なんだかんだ文句を言いつつ足袋を作っていて、彼も勝負していたんだと感じました」と撮影で感じた手応えを紹介。共演者の勘九郎について「彼はリハーサルから本気を出すので、自分ものせられてつい感情が高ぶり、声がかれるくらい大声を出すこともあります」と現場の熱気を説明。また、役との共通点を問われ、「東京の下町・葛飾に長く住んでいたので、照れ屋で気が短くて、だけど人がいいという典型的な江戸っ子気質は似ているかもしれませんね」と笑った。

一方、後編の主人公・田畑と共に水泳日本代表チームを率いる松澤監督を演じる皆川は、「松澤さんは“日本泳法の神様”と呼ばれるほどの存在で、大卒のものすごく優秀で立派な方! それを高卒の俺が演じましたが(笑)、宮藤さんが気を使ってくれたのか、割と演じやすかったです」と笑いを交えてモデルとなった人物への尊敬の思いを明かした。また、役作りのために20kg減量したり、泳ぎの練習のストレスから帯状疱疹になったりした苦労話を披露し、「日本泳法を披露するシーンは愛知県で撮影しましたが、寒の戻りが来て気温は2℃。控室にあったホットジェルを全身に塗ったら、塗りすぎてしまって、暑いんだか寒いんだか分からなくなりました(笑)。忘れられない撮影でしたが、オンエアを見たらなんと1分ほど。わずかなシーンにも心血を注ぐのが大河ドラマで、だからあれだけ面白いものができるんですね…」と大河ドラマならではの撮影法に驚いたエピソードを振り返った。

同じ劇団・大人計画で長い付き合いのある阿部との共演について、皆川は「基本的にふざけた関係なので、真面目に芝居することが少し照れくさい」と心境を明かし、さらに「あれだけのセリフを彼は黙読で覚えるんですが、僕はまねできない。一言のセリフでも口に出して練習して、本番で間違えるんです(笑)」と俳優としての一面に驚いたことを披露。三宅も「すごい子だと思ってましたけど、ここまですごい子とは思いませんでした(笑)」とユーモラスに思いを語った。

北海道にまつわるエピソードについては、三宅は「グループ魂が初めて参加した夏フェスが『RISING SUN(ROCK FESTIVAL)』で、すごく恩を感じています」と感慨深げ。皆川も「会場に近づいたら、うおーという声が聞こえてなんだか処刑場に来たような気分だったんですが(笑)、会場に着いたらすごく楽しいところでした。ジンギスカンも食べ放題で最高でした」と楽しげに振り返った。

三宅は「『いだてん』は最終回に向けて怒濤の展開が転がりますので、お見逃しなく! 個人的にもまた北海道に来られるように頑張りたいです」と笑顔を見せた。皆川は「『いだてん』、大好きです!『いだてん』の皆川と呼ばれるよう、皆さん力を貸してください。よろしくお願いします!」と最後まで熱心にアピールした。

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