居酒屋で〝接客〟学ぶ 障害児が就労体験

居酒屋で就労体験をする子ども=川崎市中原区

 知的障害のある子どもらに接客業務を体験してもらう試みが7日、川崎市中原区の居酒屋「鈴や武蔵中原店」であった。参加者は従業員に指導を受けながら仕事をこなし、働くことの大変さや達成感を肌で感じた。

 障害者の就労支援に取り組んでいるダンウェイ(同市中原区)の企画で、小学生から成人までの障害児者6人が参加。開店前の時間を利用し、家族らを相手に接客をした。

 「靴はこちらに入れてください」と出迎えからスタート。来客役の家族らを席に案内してドリンクの注文を取ったり、自分たちで盛り付けた野菜の盛り合わせを配膳したりして、テキパキと動いた。最後には「本日はご来店いただきましてありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」とあいさつ。笑顔で締めくくった。

 ダンウェイの高橋陽子社長は「地域の人々に支えられて何回か実施しているが、参加者は年々できることが増えている」と手応えを得ている様子。試みの趣旨に賛同し協力した、同店を運営するすずやの蟹江脩礼社長も「このような取り組みが広がることで町が暮らしやすくなってほしい」と話した。

 仕事体験は14日にも行われる予定。

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