1位は5時間21分の西武戦2試合…とにかく長かった、今季の試合時間トップ5は?

7月8日のソフトバンク-西武は今季最長タイ5時間21分のロングゲームとなった【画像:パーソル パ・リーグTV】

1位はロッテ-西武とソフトバンク-西武の2試合

 プロ野球は3アウトにならなければ、攻撃が際限なく続いていくスポーツだ。それゆえ、試合展開によってその所要時間は大きく変わってくる。延長戦になった試合も含めた、今季のNPBにおける平均試合時間は3時間22分。しかし、今季のパ・リーグで最も短い試合は2時間21分、最も長い試合は5時間21分と、試合時間の上下幅は3時間にも及んでいる。

 プロ野球史上最長は1992年9月11日の阪神-ヤクルトで、試合時間は実に6時間26分。今季のパ・リーグでは6時間超えの試合はないが、試合時間が5時間を上回ったゲームは8試合ある。そこで、今回は今季のパ・リーグで試合時間の長さがトップ5に入った試合をそれぞれ紹介。いずれも延長12回にもつれ込んだ熱戦の詳細を、あらためて振り返っていきたい。

○1位タイ:4月23日 ロッテ-西武(5時間21分)

 ロッテが涌井、西武はニールという両先発で始まったこの試合。逆転に次ぐ逆転という展開となったが、ロッテは1点を追う8回、2死走者なしで鈴木が値千金の同点ソロを放ち、そのまま試合は延長戦に突入。11回にはロッテが1死二、三塁という絶体絶命のピンチをしのぐと、12回に西武も1死一、二塁というサヨナラの危機で清田をダブルプレーに仕留め、同点のまま試合終了。両者とも最後まで譲らなかった乱打戦は、9-9の引き分けという結果に終わっている。

○1位タイ:7月8日 ソフトバンク-西武(5時間21分)

 今や、毎年おなじみとなったソフトバンクの「鷹の祭典」。東京ドームで行われたこの一戦は、ソフトバンクが5回までに5-0と大きなリードを奪う。しかし、西武が7回に一挙4点を奪うなど同点に。7回にソフトバンクが内川の犠飛で1点を勝ち越したが、9回に西武・森が甲斐野から起死回生の逆転2ランを放ち、西武が劇的な形で勝ち越しに成功した。だが、その裏に西武の守護神・増田から上林がこの試合2発目となるソロを放ち、土壇場で試合は振り出しに。7-7で迎えた12回、ソフトバンクは1死満塁で代打・栗原が値千金のサヨナラ犠飛を放ち、5時間を超える熱戦に終止符を打った。

3位以下も5時間18分、5時間15分、5時間12分とロングゲームが…

○3位:8月1日 ロッテ-オリックス(5時間18分)

 ロッテは同点の5回にマーティンの豪快なソロで勝ち越すと、6回には中村奨と柿沼の連続適時打でリードを3点に広げる。しかし、オリックスは8回に5番手・唐川から宗の2ランと中川の適時打で同点に。東條からは後藤が押し出しの四球を選び、一挙4得点で勝ち越しに成功した。だが、ロッテも8回に海田から荻野が適時三塁打を放ち、再び試合は振り出しに。6-6の同点で迎えた延長12回、ロッテに1死満塁と3度目のサヨナラのチャンスが訪れ、マーティンがエップラーから冷静に押し出しの四球を選んで試合を決めた。12回を抑えたルーキーの東妻は嬉しいプロ初勝利を手にした。

○4位:8月18日 日本ハム-楽天(5時間15分)

 日本ハムは1点を追う1回に近藤の2点適時三塁打と渡邉の犠飛で3点を奪って逆転に成功。2回にも西川の適時打で1点を加えた。2点差の5回には1死満塁の大チャンスを作るが、楽天の2番手・ハーマンが完璧なリリーフを見せて追加点を与えず。すると、楽天は7回に日本ハム4番手・堀から浅村が同点2ラン。試合は4-4の振り出しに戻った。延長では日本ハムの村田が3イニングを無失点と素晴らしい投球を見せるなど、両軍ともに得点を奪えず、引き分けに終わった。

○5位:3月30日 日本ハム-オリックス(5時間12分)

 オリックスが1回にメネセスの適時打で先制。2回には小田のソロで2点差に広げたが、日本ハムは前日の開幕戦でサヨナラ満塁弾を放っていた中田が3回に2試合連発となる2ランを放ち、試合は振り出しに。試合は2-2のまま、9回の攻防に突入した。オリックスはキャプテン・福田が2点適時打を放って勝ち越しに成功。しかし、日本ハムはその裏、増井から中田がセンター前に2点打を放ち、土壇場で振り出しに。延長戦では互いの投手陣が安定した投球で得点を許さず、試合は4-4の引き分けに終わった。(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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