阪神、CS自力進出消滅も「経営的に成功」? 観客動員数は「首位奪還」の可能性

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阪神の自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。阪神は2019年9月10日、甲子園でヤクルトと対戦し、延長10回4-5で敗れた。

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序盤、両チームの打線が安打を量産して乱打戦の様相を呈したものの、5回以降、ゼロ行進が続き、延長10回、2死3塁の場面で塩見泰隆外野手(26)のタイムリーでヤクルトが逆転。阪神はその裏、3人で攻撃が終了し、リーグ最下位のヤクルトに痛い逆転負けを喫した。

一転、2年連続のBクラスの可能性も...

先発・秋山拓巳(28)を3回で見切り、速めの継投策をとった矢野燿大監督(50)。4回以降、5人の救援陣をマウンドに送り込み、同点で迎えた9回に守護神・藤川球児(39)を起用するなど勝負に出た。だが、10回のマウンドに上がったラファエル・ドリス(31)が指揮官の期待に応えらず、1点を失うと、打線も援護できなかった。

この黒星で3位・広島とのゲーム差は4.5ゲームに広がり、自力でのCS進出の可能性は消滅した。5位・中日は広島に敗れたため、中日との差は0.5ゲーム差のままだが、5位転落の危機にあることは変わらず。また、この日の敗戦で史上3球団目となる通算5000敗という不名誉な記録が加わり、ショックは倍増となった。

鳥谷敬内野手(38)への引退勧告、掛布雅之氏の退団。そしてヤンハービス・ソラーテ内野手(32)の造反劇による契約解除。CS進出をかけてナインがラストスパートに入るなか、球団のゴタゴタが続いている。巨人の優勝マジックが再点灯し、リーグ優勝の可能性はほぼ消滅し、CS進出も危うい状況になってきた。2年連続のBクラスの可能性さえ出てきたが、観客動員は12球団トップの座を狙える位置につけている。

2年ぶりの「首位」奪回も

2019年9月10日現在、主催試合の観客動員数は、63試合で270万1201人を記録し巨人に次いで12球団2位につける。1試合の平均動員数は巨人をわずかに上回り12球団トップ。主催試合の残り数は、巨人の5試合に対して阪神は9試合ということもあり、巨人を逆転する可能性は十分。2017年以来の300万人の大台突破での首位奪回が見えてきた。

球団から引退を勧告され、今シーズン限りでの退団が決定的な鳥谷の存在も、観客動員に一役買っているとみられる。縦縞のユニフォームを身に着けた鳥谷の最後の雄姿を見たさに甲子園に足を運ぶファンも多いだろう。甲子園で販売されている鳥谷グッズはバカ売れし、売れ行きは例年をはるかに上回るという。

在阪のメディア関係者は「昨年はチームが最下位ということもあって阪神はセ・リーグで唯一、観客動員数が前年比でマイナスでした。今シーズンは矢野新監督が指揮を執ることもありファンの期待も大きく、数字が伸びたと思います。ここにきての鳥谷効果もあるでしょう。クライマックスシリーズに進出できれば文句なしでしょうが、例え進出を逃したとしても球団経営的には成功したといえるでしょう」と語った。

リーグ最下位のヤクルトに逆転負けを喫し、自力でのCS進出が消滅。試合後はスタンドからヤジが飛び交ったという。それでも可能性を残すかぎり虎党は甲子園に足を運び続ける。虎党の熱い思いは首脳陣、フロントに届くのだろうか。