大人の引きこもり支援 10月から大和市が窓口

 神奈川県大和市は大人の引きこもりを支援する取り組みを10月からスタートさせる。1日には市保健福祉センター(同市鶴間1丁目)に専門窓口を開設し、家族らからの相談を受け付ける専用電話も設ける。

 内閣府は昨年12月、40~64歳を対象とした大人の引きこもりに関する実態調査を初めて実施。全国で61万3千人いるとの推計値を示した。このうち、市内の該当者数は約1200人になるという。

 そこで市は、仕事や学校に行かず、家族以外の人とほとんど交流せずに半年以上自宅に引きこもっている30代以上の市民とその家族らを支援の対象に想定。悩みや困り事の相談のほか、就労やボランティアなど社会活動参加に向けた支援を関係機関と連携して実施していく。

 また今回、相談しやすい環境を整え、寄り添う姿勢を表すため、大人の引きこもりを「こもりびと」と独自にネーミングした。窓口に1人配置する職員も「こもりびとコーディネーター」と命名した。

 従来の引きこもり支援は不登校対策の一環で若年層を主な対象にしてきた。高齢化を背景として引きこもり期間の長期化などで、中高年の引きこもり状態も社会問題化している。

© 株式会社神奈川新聞社