スーパーGT 2020年『クラス1』GT500車両ギャラリー(2):ニッサンGT-RニスモGT500

 9月11日、鈴鹿サーキットで2020年から導入されるスーパーGT GT500クラスの3メーカーの車両が公開された。DTMドイツ・ツーリングカー選手権との共通技術規則である『クラス1』に準拠した3メーカーの車両が公開されたかたちだが、その車両ディテールをご紹介しよう。ニッサンGT-RニスモGT500は、空力面でアグレッシブなデザインが盛り込まれた。

 2014年のクラス1規定導入以前から一貫してR35 GT-Rをベースモデルとしているニッサンだが、「2020年に向けては、引き続きニッサンGT-Rニスモを使って参戦をする予定であります。開発テストが可能な3年に一度の機会になりますので、今まで積み重ねた努力、フィードバックを反映して、性能が向上した姿を皆さんにお見せするべく、引き続き努力していきます」と松村基宏ニスモCOO。

 公開されたGT-Rは、ベースモデルが変わらないことから一見すると大きな変化はないように見えるが、2020年規定に準拠しており、特にラテラルダクトは大きな変化を遂げている。上面に空気を跳ね上げるフィンが合計7枚も備えられているほか、DTM車両に多く採用されているウイング形状のサイドミラーが採用された。

「長年に渡るGTAをはじめとした皆さまの尽力によって、クラス1規定の作成が完成し、やっとクラス1としてクルマを作れることに感謝しております」と松村COO。

「日本最高峰のGTレースであり、3メーカーが全力で競争するこのスーパーGTで戦うということは、私どもニッサン/ニスモにとって、非常に大きな意味をもっています。同じ規則で戦うメーカーにアウディ、BMW、そしてアストンマーティンが加わることで、さらにこのシリーズそのものの価値が高まることに期待をしています」

「さらに、クラス1規則のグローバルな広がりにより、モータースポーツが世界の多くの人々に認知され、このスーパーGTというシリーズがさらに繁栄することを願っています」

 ベース車は変わらないが、ニッサンにとってGT-Rは不変の存在だ。「今年で50周年を迎えるGT-Rは、ニッサン/ニスモにとって非常に大切なクルマです」と松村COO。

「そのGT-Rでレースを戦うことは、私どもニスモにとって重要な役割です。我々も全力で準備して戦っていく所存です。ファンの皆さんには熱い声援をお願い致します」

ニッサンGT-RニスモGT500の2020年モデル。
ニッサンGT-RニスモGT500の2020年モデル。
ニッサンGT-RニスモGT500のラテラルダクトは多くのフィンが備えられている。
ニッサンGT-RニスモGT500のサイドミラー。ウイング形状が用いられた。
ニッサンGT-RニスモGT500の2020年モデル。
ニッサンGT-RニスモGT500のリヤビュー。20年規定により、デザインラインが変更されたことから印象が変わる。
ニッサンGT-RニスモGT500のリヤビュー

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