前回、SUSTY MEDIAではZARAを運営するインディテックスのSDGs活動について取り上げましたが、未だ全体的に課題意識が弱いアパレル業界。
しかし、宮崎あおいさんや鈴木京香さん、広瀬すずさんがメインキャレクターとして務める日本アパレルブランドearth music&ecology(以下、アース)がサスティナブル路線で運営していくことを決め、主力ブランドアースのブランドメッセージを「エシカル」に大体的に決定したことを発表しました。
SDGsを実現するためアースはどのような活動をするのでしょうか。
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【ZARAのショッピングバッグが変わる背景、アパレル業界No.1が起こす改革とは】
20周年を迎える国内大手「earth music&ecology」堂々エシカル宣言
今年で20周年を迎えるアースのエシカル宣言と同時に、株式会社ストライプインターナショナルは、実際に行う活動として以下の3つのプロジェクトを行うことを決定しました。
まずゴミの徹底分別を促す「ゴミ箱ゼロチャレンジ」、脱プラスチック化を進めるための「ショッピングバッグの有料化」、そしてAIの導入による「生産数の最適化」の3つのプロジェクトの取り組みについて、詳しくご紹介します。
プロジェクト1.徹底分別「ゴミ箱ゼロチャレンジ」
まず一つ目「ゴミ箱ゼロチャレンジ」は、全国各地にあるオフィスや店舗からゴミ箱をなくす取り組みを行うという大胆なプロジェクトです。
ゴミ箱がない状況の中でしっかりゴミを分別することを促し、根本的なエシカルマインドを従業員に学んでもらうことを目的としています。
またゴミ箱をなくすだけでなく、細かな分別ができる透明の袋を用意し、ゴミの種類を可視化、日常の中で余分に捨てられているゴミを把握し、ゴミを捨てることを配慮するマインドを育てていくことを重要視しています。
ストライプインターナショナルグループ8446人にエシカルマインドが育っていくことにより、エシカルマインドの輪を広げ、社会がより良い方向に向かっていくことを希望としています。
株式会社ストライプインターナショナルは、この取り組みを行なったのち、可視化されたゴミの情報をなどをもとに、その問題解決を会社で考えていくと発表しています。
プロジェクト2.脱プラ!紙製チェンジ&ショッピングバッグ有料化でSDGs活動
アースを含む、ストライプインターナショナルグループでは、プラスチック製のショッピングバッグを紙製のものに変更し、さらにそのショッピングバッグを有料化し配布することを決定しました。
このような取り組みは、世界の売上高第1位を誇る「ZARA」を運営する「インディテックス」も行なっており、現状アパレル業界のSDGsの取り組み化が弱くありますが、世界的にエシカルな活動が加速的に変化していることを感じます。
プロジェクト3.在庫トラブルはもうサヨナラ!AI導入で生産数の最適化
アパレル業界が抱える問題の中で特に問題視されているのが、企業が抱える大量の在庫についてです。
過去には大手アパレルメーカーが大量の在庫を焼却処分していることが公になり、世の中に物議を醸した事例もありました。
今回ストライプインターナショナルは、アパレル業界全体が抱えるこの問題を解決すべく、生産の最適化を図り、AIを導入することを決定しました。
AIの役目として、最適な生産数を割り出すのに必要な数字を気候や前年比などを使用し様々なデータから算出し、そこからはじき出された数値を元に適切な生産数を決め、大量の在庫を抱えずに需要と供給バランスの良い生産をすることを目的としています。
動物の毛皮不使用、世界の大手ブランドに次いで環境保護に取り組む
株式会社ストライプインターナショナルは、生産される商品の素材に対しても積極的にオーガニック素材を使うことや、動物の毛皮を使用しない方針を掲げています。
また、これらの取り組みも株式会社ストライプインターナショナルだけではなく、ラグジュアリーブランドの「GUCCI(グッチ)」や「ステラ・マッカートニー」など、世界的にアパレル業界で取り組まれており、日本大手アパレルメーカーもアパレル業界の大きな変化に対応し始めたといえるでしょう。
アパレル業界でも、フリーファー宣言やオーガニックな素材への転換を行なっている企業が徐々に出てきています。
しかし生産にかかる負担としての労働環境問題や、そこで働く人々の人権まで配慮する企業はまだまだ少ないのが現状です。
そんな中、株式会社ストライプインターナショナルはこの問題にも向き合うことを宣言しており、安価な労働力を利用した大量生産ベースのアパレル業界に少しづつ変化が生まれています。
海外ブランドのみならず、SDGsやエシカルを意識した取り組みを大手国内アパレルメーカーが率先してやることによってアパレル企業の正しい姿勢を見せ、他社国内アパレルメーカーにも余波が広がっていく日も遠くないでしょう。