熊日が「免田事件」資料を提供 熊大文書館の研究に活用

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熊日が無償提供する写真の1枚。再審で逆転無罪となり釈放された免田栄さん(中央)=1983年7月15日、八代市の熊本地裁八代支部
「免田事件」の資料提供や活用に関する覚書に調印した熊本大文書館の山田秀館長(右)と熊日の河村邦比児社長=11日、熊本市中央区

 国内で初めて確定死刑囚が再審無罪を勝ち取った「免田事件」に関する資料を収集、保管する熊本大文書館(熊本市中央区)の活動を支援するため、熊本日日新聞社は11日、事件関連の写真など著作権を持つ資料28点を、文書館に無償提供する覚書を結んだ。

 1983年7月15日に再審無罪となった免田栄さん(93)=大牟田市=が釈放された直後の写真や、無罪を伝える同日付夕刊の紙面などのデータ。文書館は提供された資料を研究や教育に活用する。

 熊日本社で覚書に調印した山田秀館長は「資料を社会への啓発にも生かしたい」と強調。河村邦比児熊日社長は「取材に当たった記者もまだおり、そうした熊日の人的資源も活用してほしい」とした。

 熊本放送(熊本市)も11日、文書館と覚書を結び、「嘘[うそ]~33年目の証言」(81年)など同社が制作した6作品の無償使用を認めた。

 文書館は、免田さんが収監中に家族や支援者とやりとりした手紙などの資料も管理している。(太路秀紀)

(2019年9月12日付 熊本日日新聞朝刊掲載)