中西部太平洋の積み替えが過少報告されている可能性が高いことが報告書で判明

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中西部太平洋の積み替えが過少報告されている可能性が高いことが報告書で判明

AsiaNet 80332(1631)

【ワシントン2019年9月13日PR Newswire=共同通信JBN】
*不十分な監視は、違法漁獲の水揚げにつながりかねない

The Pew Charitable Trusts(ピュー慈善信託)が13日発表した報告書によると、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の管轄水域における積み替えの管理は、報告、監視、データ共有にある大きなギャップによって損なわれている。

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積み替えとは、魚を獲った船から港に魚を運ぶ運搬船に移すことで、公海上や当局の監視、取り締まりの範囲外で行われることが多い活動である。ある漁船から別の漁船に漁獲物を移すことは無害に見えるかもしれないが、その実態はほとんど隠されているため、たちの悪い漁船員らが漁業活動に関するデータを曖昧にしたり、操作したり、あるいは偽造することを可能にしている。これが、毎年数百万ドルの違法に漁獲された魚が海産物サプライチェーンに入る要因となっている。

The Pew Charitable Trustsは、積替え作業の実態を把握するため、市販の自動識別システム(AIS)のデータと機械学習技術のアプリケーションを組み合わせ、2016年にWCPFCの管轄水域で操業する運搬船の航跡履歴を分析した。研究者らはその後、この分析を、積み替えと運搬船に関する公開情報と比較した。

こうしてまとめられた報告書「中西部太平洋における積み替え:運搬船団の動向のより深い理解と透明性が管理の改革に役立つ」は、2016年にWCPFC事務局に公海上での積み替えを報告したのはわずか25隻だが、2016年にWCPFC管轄水域の港または海上で積み替えを行った可能性のある認可済み運搬船は、少なくともその5倍あることを明らかにした。

AISデータと公開されているWCPFCへの報告を組み合わせた分析によると、運搬船自体、あるいは関連する旗国、または沿岸国当局によってWCPFCに報告されたより多くの積み替え作業が海上で行われた可能性が高い。それ以外の船舶の活動に関する情報はほとんどない。

報告書に引用された研究は、中西部太平洋だけで1億4200万米ドル以上相当の違法、未報告、未規制の漁獲が積み替えられていると推定。そのほとんどについて、認可漁船からは誤った報告がされているか、何の報告もされていないかである。

Pewのアマンダ・ニクソン国際漁業部長は「積み替えを取り巻く相対的な透明性の欠如が、深刻な懸念を引き起こしている。漁獲量を誤報告あるいは報告しないことは、魚種資源の健全性向上に向けた管理努力を妨げるだけでなく、漁業に大きく依存している島しょ国の経済も傷つける」と指摘した。

データ収集の問題に加え、Pewの報告書は、WCPFCに管轄水域が重複する他の地域漁業管理機関(RFMO)とのデータ共有協定を強化するよう求めている。機関間の調整ギャップは、報告されていない積み替えにより、RFMOの管理水域で捕獲された全魚種が不正確にカウントされ、資源評価の精度に悪影響を及ぼすリスクを高める可能性があるからだ。

船舶の運航の透明性を高めるため、Pewの報告書は、積み替え規制の枠組みの3つの部分、報告、監視、データ共有を大幅に強化するよう提言している。

ニクソン氏は「調査、分析、行動を継続していけば、WCPFCは世界中の他の地域や漁業管理組織にとって効果的な積み替え管理のモデルになることもできる」と語った。

The Pew Charitable Trustsは、現代の最も困難な問題を解決する知識の力に突き動かされている。詳細については、pewtrusts.org を参照。

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ソース:The Pew Charitable Trusts