関東大学対抗戦 対筑波大戦 展望

©早稲田スポーツ新聞会

 関東大学対抗戦(対抗戦)、前半最大のヤマ場がやってきた。ここまで2連勝の早大。次なる対戦相手は、明大、慶大とすでに重要な対戦を乗り越え、1勝1敗の戦績を残す筑波大である。昨年までの成績は上位チームに続き3年連続対抗戦5位と振るわなかったが、今季はアスリートぞろいのBK陣を中心とした攻守を武器に勢いに乗っているチームだ。初戦の明大には敗れたものの、昨年度の学生王者相手に善戦。2試合目となる慶大戦では試合最終盤で劇的な逆転勝利。間違いなくこの対抗戦のカギを握る一校であると言えよう。W杯開催に伴い、この試合を境に次戦まで1ヶ月弱の期間が空く。前半最後にして最大の難所を白星で飾ることができるか、注目が集まる。

 今季の筑波大は、強い。筑波大が本来持つ「泥臭さ」を取り戻し、粘りのあるプレーをするFWに加え、BKにはWTB仁熊秀斗(筑波大)島田悠平(筑波大)、CTB岡﨑航大(筑波大)をはじめとした、突破力のあるタレントがそろっている。双方がSH杉山優平主将(筑波大)を中心として好連係を演出し、波に乗り出した。明大戦では、後半に意地を見せ7点差に追い上げたものの、地力の差で突き放され、惜敗。苦杯を嘗めたが、悔しさを次戦につなげてみせた。前節の慶大戦、開始直後から自陣での展開を許すも、堅いディフェンスでトライを許さず、拮抗した状態が続く。そして迎えたラストプレー。岡﨑からボールを受けた仁熊がインゴールに飛び込み、17-14と逆転勝利を果たした。粘り強いディフェンスで守り抜き、試合終盤まで勝機を逃さず攻め込む、攻守のバランスの良さが勝ち取った白星だった。慶大に勝利するのは2012年以来、チームとして自信にもつながったに違いない。

 

筑波大をけん引する主将、杉山(写真中央)

 さて、一方の早大。初戦の日体大戦では、前半2分に先制点を献上するなど立ち上がりが低調に。夏季に培ったスクラムやディフェンスは依然として良かっただけに、細かなミスや反則など課題の残る試合となった。続く青学大戦では、試合の入りを克服。開始早々連続で得点を重ねる。終始相手を圧倒する試合を展開し、失点を0に抑える大勝を挙げた。

 

ディフェンスから流れをつかめるか

 そんな早大が、筑波大戦において求められることは何か。それはやはり、早大がチーム発足当初から取り組み続けている「ディフェンス」であるだろう。「筑波大と慶大の試合では筑波大のBKのアタックがかなりよかったので、そこを前に出させない点がBKとしてはキーポイント」と司令塔であるSO岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)も分析する。また、流れを一度でも相手に渡すことのないよう、セットプレーを安定させることやペナルティーの少ない丁寧な試合運びも重要になってくるはずだ。さらに、「自分たちがやってきた『早稲田クオリティー』を見つめ直すこと」にこだわりたいとSH齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)は語る。相手に合わせる部分はもちろんあるが、あくまでも立ち返ってフォーカスするのは自分たち自身である。苦い試合だったけれども自分たちのやるべきことが浮き彫りになった日体大戦から、改善された試合内容で修正力を示した青学大戦。筑波大戦ではそれをさらにブラッシュアップさせた自分たちのラグビーをすれば、自ずと勝利は見えてくるに違いない。

 後半に控える成蹊大、帝京大、慶大、明大との対戦に向けて弾みをつけたい早大。対抗戦のダークホースとなりうる筑波大に土をつけ、勢いをここで止めてほしい。慶大対筑波大の試合からもわかるように、ノーサイドの笛が鳴る最後の瞬間まで勝敗はわからない。接戦が予想される次戦。最終盤の攻防に競り勝つためには、80分間通して『早稲田クオリティー』を実践し続ける集中力が要求される。ことしの早大は、筑波大に負けないタレントぞろいだ。悲願の日本一に向けて躍動する早大フィフティーンから目が離せない。

   

(記事 山口日奈子 写真 涌井統矢)

早大出場予定メンバー

背番号 名前 学部学年 出身校

1 久保 優 スポ3 福岡・筑紫

  

2 森島 大智 教4 東京・早実

3 小林 賢太 スポ2 東福岡

4 三浦 駿平 スポ4 秋田中央

 
     

5 下川 甲嗣 スポ3 福岡・修猷館

6 相良 昌彦 社1 東京・早実

7 幸重 天 文構4 大分舞鶴

8 丸尾 崇真 文構3 東京・早実

9 ◎齋藤 直人 スポ4 神奈川・桐蔭学園

10 岸岡 智樹 教4 大阪・東海大仰星

11 古賀 由教 スポ3 東福岡

12 中野 将伍 スポ4 福岡・東筑

13 桑山 淳生 スポ4 鹿児島実

14 安部 勇佑 スポ3 東京・国学院久我山

15 河瀬 諒介 スポ2 大阪・東海大仰星

リザーブ

 

16 原 朋輝 スポ2 神奈川・桐蔭学園

17 横山 太一 スポ2 東京・国学院久我山

18 阿部 対我 社2 東京・早実

19 中山 匠 教4 東京・成城学園

20 大崎 哲徳 文構2 東京・国学院久我山

21 河村 謙尚 社2 大阪・常翔学園

22 中西 亮太朗 商2 東京・早実

23 松下 怜央 スポ1 神奈川・関東学院六浦

※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)

 

関東大学対抗戦Aグループ順位表(9月13日現在)

順位 チーム 試合 勝 分 負 得点 失点 得失 トライ

1 明大 2 2 0 0 198 38 160 30

1 早大 2 2 0 0 160 10 150 24

1 帝京大 2 2 0 0 137 37 100 21

2 筑波大 2 1 0 1 50 73 ‐23 8

2 慶大 2 1 0 1 49 20 29 7

3 日体大 2 0 0 2 40 127 ‐87 5

3 青学大 2 0 0 2 3 127 ‐124 0

3 成蹊大 2 0 0 2 12 213 ‐201 2

勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。

関東大学対抗戦Aグループ星取表

  帝京大 早大 慶大 明大 筑波大 青学大 日体大 成蹊大

帝京大 *

11/10 14:00

秩父宮

11/30 11:30

秩父宮

11/24 14:00

秩父宮

11/4 14:00

駒沢

9/14 15:00

大和

◯59‐30

◯78‐7

早大

11/10 14:00

秩父宮

11/23 14:00

秩父宮

12/1 14:00

秩父宮

9/15 16:00

ケーズデンキ

◯92‐0

◯68‐10

11/4 11:30

駒沢

慶大

11/30 11:30

秩父宮

11/23 14:00

秩父宮

11/10 11:30

秩父宮

●14‐17

◯35‐3

11/4 14:00

上柚木

9/14 11:30

秋葉台

明大

11/24 14:00

秩父宮

12/1 14:00

秩父宮

11/10 11:30

秩父宮

◯59‐33

11/4 11:30

上柚木

9/15 15:00

足利

◯139‐5

筑波大

11/4 14:00

駒沢

9/15 16:00

ケーズデンキ

◯17‐14

●33‐59

11/30 14:00

江戸川

11/24 14:00

敷島

11/10 14:00

熊谷B

青学大

9/14 15:00

大和

●0-92

●3‐35

11/4 11:30

上柚木

11/30 14:00

江戸川

11/10 11:30

熊谷B

11/24 11:30

敷島

日体大

●30‐59

●10‐68

11/4 14:00

上柚木

9/15 15:00

足利

11/24 14:00

敷島

11/10 11:30

熊谷B

11/30 11:30

江戸川

成蹊大

●7‐78

11/4 11:30

駒沢

9/14 15:00

秋葉台

●5‐139

11/10 14:00

熊谷B

11/24 11:30

敷島

11/30 11:30

江戸川

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、熊谷および熊谷Bは熊谷ラグビー場、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、早大Gは早大上井草グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、江戸川は江戸川区陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、菅平は菅平サニアパークM/C、筑波大Gは筑波大つくばグラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、上柚木は上柚木公園陸上競技場、たつのこFは茨城たつのこフィールド、ケーズデンキはケーズデンキスタジアム水戸、大和は神奈川大和スポーツセンター競技場、駒沢は駒沢オリンピック公園陸上競技場。